2021年の自転車選び
今まさに自転車を買おうとしている方へ、現状の自転車業界(特に販売店)がどのような状況におかれているか、またはどの自転車をどのように買うべきか。書いてみたいと思います。自転車選びの参考になれば幸いです。
書きたいことは2つ
①いつ自転車を買うべきか
②どんな自転車を選ぶべきか
日本にある在庫はどんどん減っています
あたたかくなり、「今年こそ自転車はじめよう!」という時期ではありますが、今年の自転車の動向は例年とは違います。本来なら4月~5月にかけて、カタログにある自転車はどれでも取り寄せできて、お客様の思うモデル、色、合うサイズを用意することができるのですが、今年はほぼすべてのメーカー、モデル、サイズで欠品・または完売しています。
昨年のコロナの影響で工場がストップしてしまい生産ができていない上、ヨーロッパでは1か月で1年分の自転車が売れてしまうほどの需要爆発。作っても作っても日本に自転車が供給できないようです。あわせてアジアではコンテナを確保することが難しく、生産できても輸出できない状況もあるようです。(輸送費が通常の8倍になっているとか。)
春には・・・夏には・・・秋には・・・回復するのではと期待していますが安定する見込みは今のところありません。都会では店頭在庫も厳しくなっているお店も出てきていますが、今ならまだ郊外のお店に多少在庫が残っているようです。
自転車の種類は増えています
本来なら強くアピールしたいリコメンドバイクはいくつもあるのです。(入手できないので紹介は控えていますが)ほんの3年前までは「本格的に自転車をはじめたい」→「ではロードバイクを・・・」でよかったのですが、2019年頃からディスクブレーキ仕様のロードバイク(以下、ディスクロード)やグラベルロードが現れ入門者の迷いは深まるばかり。サイクリングイベントやロードレースが軒並み中止になり、純粋なレースバイクよりエンデュランスロードやグラベルロードに注目が集まってきているのに伴ってマウンテンバイクの人気も上がってきています。
↑グラベルバイクの世界的イベント「GRINDURO!」日本初開催(2019年)
ハイエンドバイクは今年買うべきではない?
シマノの最上級コンポーネント「DURA-ACE」が近々モデルチェンジするという噂があり、「12SPEEDになる」とか「電動Di2は無線になる」とかさまざまな憶測が飛び交っている中、やはり高級車を買うタイミングとしては・・・「今は待て!」ということになるのではないでしょうか。
エントリーバイクは見つけ次第・・・即買いせよ!
はじめての自転車でDURA-ACEやアルテグラ、Di2を選ぶのでなければ・・・買うタイミングは「これいいな!」と思った瞬間「今すぐ!」です。
2021年内はメーカーの倉庫が自転車で満たされることはありません。待ってても在庫が無くなるだけですので、まだ選択肢が残っているうちに・・・店頭で見つけたらすぐに確保しましょう。
そしてこれから自転車をはじめようとされるピュアビギナー様には是非、「ディスクロード」を勧めたい。
なぜディスクブレーキが増えているのか・・・
そもそもディスクロードが現れた背景にはハイエンドモデルの行き過ぎた軽量化があります。UCIの規定では車体重量は6.9㎏以上なくてはなりません。(軽すぎる自転車では公式レースには出られません)しかし、各メーカーのハイエンドバイクのフレーム重量は700gに迫り、DURA-ACEで組み上げレース用カーボンホイールを組み合わせると6.5㎏になってしまいます。ボトルケージなど付属品を重いものに替え、パワーメーターを付けたり・・・6.9㎏に合わせるのはなかなか苦労します。
それならばいっそ「フレームをエアロ化してはどうか。」+「ディスクブレーキにしてはどうか。」
ディスクブレーキの恩恵
ブレーキを油圧ディスク化し、変速を電動にすることにより、コックピットからフレーム内部へ直接、配線・配管できるようになり、ハンドル周りにあったケーブル類をすべて隠すことができました。
↑すべての配線・配管が内装化された最先端のロードバイクcervelo S5 DISC
ディスクブレーキの恩恵はそれだけではありません。①ブレーキ本体をホイールの中心に置くことによる低重心化。②ブレーキシューをリムに当てないためリムを軽く作ることができ、形状もよりエアロ化できる。③タイヤ部分を覆う構造だったブレーキアーチがなくなり、フレーム形状が許す限り太いタイヤを履くことができる。④極めつけは650bなどの小径ホイール×ワイドタイヤを装着することにより快適性を根本から改善することができる。
結論
以上の理由から「今から自転車をはじめよう」と考えている方は、将来の拡張性に有利な
ディスクロード(ディスクブレーキ仕様のロードバイク)をお買い求めください。
BEST BUYは
cannondale CAAD13 105 DISCです。
この自転車を店頭で見つけたらサイズを確認してすぐに購入してください。
エンデュランスカーボンロードのレベルまで快適性がチューンナップされたレース用アルミロードバイクのディスクブレーキ仕様です。