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今、買うべきバイク(2024-25年版)

2024年組んだバイクの中で「これいいな!!」と思ったバイクをご紹介。
さらに2025年価格の上昇が予定されているモデルで今ならまだ安く買えるバイク、買うべき傑作バイクをご紹介します。

cannondale SupersixEvo 4

cannondale SupersixEvo 4

キャノンデールが2023年に発売した最新型レーサーロードバイク4世代目スーパーシックスエボ。
今から15年ほど前、2010年頃はどのメーカーも軽くて硬いフレームを目指して作っており「前年比〇〇g軽量化!〇〇%剛性アップ!」という謳い文句で年々進化しており、cannondaleもSupersixというモデルで高く評価されていました。そのSupersixをぎりぎりまで削り込み、「しなり・快適性」の概念を加え、振動吸収に優れる次世代フレーム「SupersixEvo」が2012年に登場しました。
フレームのしなりに合わせてリズミカルにペダリングできるため、登りが好きになるバイクでした。またバイクが路面にはりつきグリップとトラクションを感じることができるので下りやコーナリングも気持ちいいバイクでした。
そこから3回のモデルチェンジの中で、第2世代はスリム化(エアロ)と剛性アップにより戦闘力が向上。ハンドリングと軽さ・剛性のトータルバランスに優れたバイクに仕上げました。
第3世代はSystem6由来のエアロコックピットを取り入れ近代の超高速レースに対応。また2世代続いた振動吸収に優れたシートステーをやめ、ホイールの衝撃を堅く短いシートステーで前三角に響かせる構造に変わりました。これにより快適性を保ちつつ、キレの良い加速が魅力なレーシングバイクになりました。
今回の第4世代はUCIのエアロ規制緩和を受け、徹底的にエアロ構造を取り入れた軽量オールラウンダーバイク。変速バッテリーの搭載位置をハンガー前部に移設するなど見た目にはわからないところにcerveloの技術を取り入れて改善されています。その結果、軽さ・剛性・反応性・高速巡行性・コーナリング・乗り心地・・・すべての性能において◎なバイクとなりました。
2023年春、上位グレードのHiMODとスペシャルグレードのLAB71が先行発売され、秋にはスタンダードグレードのデリバリーも開始。すべてのグレードが刷新されました。このバイクはshimano105(12Speed機械式)を搭載した普及パッケージ。
3グレードあるカーボン素材の中では一番積層が厚く重たいモデルになりますが、それでもフレーム重量はわずか805g。エアロ形状はもちろん、剛性を含むフレーム特性、ケーブルのルーティングに至るまで上位モデルと同じなので、この価格帯でもハイエンドバイクに迫る速い走りが手に入ります。
ホイールハウスが大きく設けられているため、32C程度のタイヤまで装着可能。太めのタイヤでロングライド用にも最適です。
今回のモデルから全グレードにカーボンエアロシートポストとケーブル内装ステムが標準装備になりました。
価格は399,000円(税込)

Cervelo R5 Ultegra Di2

cervelo R5

サーベロは1995年、カナダで創業された比較的新しいレーシングバイクブランド。2000年代、ヨーロッパのレースシーンで見られるようになったバイクは翼断面のエアロフレームや小指より細いシートステーを持つクライミングバイクなど、極端なデザインが目を引きました。
グッドスピードでは2020年から販売を開始。そのきっかけは試乗会帰りにお店に寄ってくれたサーベロの営業の方に試乗車を乗せてもらったことでした。
2020年当時、目玉は当時新しくなったエアロロードバイク「S5 Disc」。特殊なハンドル形状とTTバイクのようなヘッド周り。「これを通常のロードレースで?」という疑心は試乗数百メートルで消え去りました。どこにも癖がなく剛性バランスに優れ、視線をハンドルに落とさない限り、自分が特殊なバイクに乗っていることを感じさせないフィーリングでした。それでいてSupersixEvoのようなソフトな乗り心地と古いCOLNAGOに感じていた矢印のようなベクトル性。これは・・・「COLNAGOよりCOLNAGOっぽい」と感銘を受けました。
今回紹介するR5はクライミングバイク。に見せかけたオールラウンダー。軽い動きの中に芯があり、登り坂を軽快に進んで行くことはもちろん。スピードが増すにつれ、バイクとの一体感が増しコーナリングが愉しくなってきます。広島の中央森林公園のコースなどでは登りでも下りでもライバルにダメージを与えることができる好バイクです。
このモデルは2025年から若干カラーパターンが変わりますので、2024チームカラーも含めて旧カラーはディスカウントの対象になっています。今が狙い目です。
特別価格はお問い合わせください。

ORBEA ORCA H30

ORBEA ORCA H30

2024年、日本で一番話題になったブランドがこのスペインの「オルベア」。10年以上前、オルベアは美しい造形が特徴的なORCAというカーボンモデルで一躍有名になりました。軽さと乗り心地と美しさを兼ね備えたレーサーバイク。
今回、再ブームのきっかけはベルギーの名門チーム「Lotto」との契約・活躍もありますが、昨今の品薄状態に加え、代わり映えのないアジア生産品に飽き飽きしていたロードバイク業界に「スペインから直送」「フルオーダー」という付加価値をつけてプロ供給モデルが手に入るというMyoシステムがとにかく魅力。
大手ブランドの既成モデルが6か月待ち・・・など言っている時代にフルオーダーバイクが最長3カ月(早ければ1か月)で手に入るという柔軟な注文システムは画期的です。
スマホやタブレット・パソコンでORBEAのwebサイトに入り、いつでも誰でもシミュレーションできるので、自分だけのバイクを創造できる愉しさもあります。このORCA H30は既製品にはなりますがヨーロッパっぽい上質な雰囲気が好感をもてる一台です。shimano105(12Speed機械式)を搭載しています。
価格は399,300円(税込)

cannondale Caad Optimo SORA

cannondale Caad Optimo SORA

伝統的「アルミのキャノンデール」を彷彿させ、どことなく90年代アメリカを感じさせるオプティモ。
1983年、軽量なアルミフレームで業界入りしたキャノンデール。スチールより「軽くて」「強くて」「よく進む」という点でどのメーカーより努力してきたブランドです。
1990年代、他社がアルミフレームを作りはじめ・・・2000年代、多くのカーボンブランドが乱立する中でもキャノンデールのアルミフレームが劣ることはありませんでした。それどころか、2010年頃までは有名ブランドのハイエンドカーボンバイクすらキャノンデールのCaadアルミを越えることは困難だったのです。
キャノンデール社がはじめて負けを認めたカーボンバイクは前述した2012年発売の「cannondale SupersixEvo」。ついこないだの話なのです。
それ以降もキャノンデールはアルミの開発を続け、現行はCaad13まで進化していますが、注目したいのはこの廉価版のCaad Optimo。
シンプルなケーブルの取り回しと90年代を思わせるカラーリングは初心者だけではなく、永年ロードバイクを乗り継いだベテランサイクリストにも「少年時代に憧れたcannondaleのレーサーバイク」として心にささります。
コンポーネントこそエントリーグレードですが、この車体にMAVICのリムで手組ホイールを作って・・・などとマニア心をくすぐるモデルでもあるのです。
エントリーグレードにおいても小ネタを仕込んでくるあたり…キャノンデールのファンを愉しませる遊び心にほっこりします。
価格は165,000円(税込)

cannondale Topstone Carbon 4

cannondale Topstone Carbon 4

2024年ベストセラーはこのTopstone Carbonです。
グラベルロードが市民権を得ました。遡れば2015年のcannondale Slateの登場以降、キャノンデールはグラベルロードの研究は続いています。
グラベルロードと言うと、最近のモノという認識の方が多いと思いますが、海外では昔からたくさんありました。グッドスピードOPEN当初(2006年)でもSALSAやSurley、KONAなどはまさにグラベルロードのラインナップは先行していたブランドだと言えます。
当時はシクロクロスやツーリング車というジャンルに分類されており、華やかなロードブームの外で虎視眈々とくすぶっていました。
ここ数年のグラベルロードの流行りは世界的なもので、アンバウンドグラベルレースやグラベル世界選手権など、大会が公式なモノになったことや有名ロード選手がグラベルを走るようになったことからもその動向が伺えます。
キャノンデールはもともとツーリング車から発生しているブランドであり、オフロード車の開発に意欲的な性格もあり、グラベルロードの開発においても頭一つ抜け出ています。
Topstone Carbonはこのモデルで2作目。初代は2019年。先に発売されたアルミモデルとはまったく違うアプローチで登場しました。その前のSlateのインパクトが強すぎてあまり興味を持てませんでしたが翌年にはサスペンションフォークLefty搭載車が現れるなど、濃いキャラクターがだんだん見えてきました。
お勧めのポイントはそのオフロード性能もさることながら、とんでもなく高機能なカーボンバイクがカーボンロードバイクより割安で手に入るという点です。
グッドスピードに来られるはじめてのお客様は「レースに出るわけではないのですが・・・」「しまなみ海道をサイクリングしたくて・・・」とおっしゃるのですが、今まではロードバイク(レーサー)を調整するしかなかったのです。乗っているうちに速く走れるようになりますよ。とか言いますが、もっとJUSTなバイクはないのか?という葛藤の答えがこのTopstone Carbonにあるのです。誰でも安心して乗りやすく、オンロードからオフロードまで使いやすい。ロードバイクに比べれば車重は少し重いですが、ギヤ比も軽く、ペダリングが安定するので登りも下りもしっかり前に進むのです。
そしてまたグラベルコンポーネント「GRX」が良い。10Speedなのか11 or 12Speedなのか気にしなくてもいいくらい、10Speedコンポーネントがしっかりできているのです。
価格は320,000円(税込)

COLNAGO V3

COLNAGO V3

レースで活躍するバイクが売れる!という時代ではなくなっています。今はいかにSNSなどで高性能を主張しているか!で人気のバイクは選ばれている。
グッドスピードがOPENした2006年頃、本当によく走るバイクはほんの少ししかありませんでした。その中の一つがCOLNAGO C50。このバイクからExtreme C、Extreme Power、C59時代まで「中古でもキズモノでもいいからCOLNAGOのハイエンドを手に入れてください」と言っていました。軽いとか。堅いとか。そういう次元ではなく、とにかくバイクが前に進みたがるのです。バイクの上でどんなに暴れてもフレームの中で力が合成されて車体が前に出る。これがハイエンドCOLNAGOだったのです。
ある年からプロチームがC60ではなくV2というモノコックカーボンを使うようになり・・・またcannondaleやTREK、SPECIALIZEDなどの巨大メーカーが高性能なカーボンバイクを軽く作れるようになったころから、サイクリストは高価な老舗ブランドより数値化されたハイテクバイクを好むようになってきました。
グッドスピードでもいつしかメインバイクがCOLNAGOからcannondaleへ移り、ロードバイクからグラベルロードへ移って久しいのですが、改めてこのCOLNAGO V3を評価する機会があり「そうそう!コレコレ!!」という感触が得られたのでリコメンドバイクの一台に選びました。
V3は2023年にマイナーチェンジを受けケーブルがフル内装(エアロコクピット)になりました。このバイクは後期型でハンドル周りがすっきりしています。そんなことは他のメーカーでも当たり前にやってると思った方はまだまだ注意が足りません。このV3はフレームを変えずにフル内装化している・・・つまりヘッドベアリングを大径化せず、コラムチューブを加工してブレーキホースを通しているのです。
バイクを前から見た時、エアロコクピットで配線がすっきりしているのにヘッドチューブが分厚いバイクが多い中、COLNAGOはスリムなヘッドのまま、つまりライドフィーリングを崩すことなくエアロ化しているのです。
かつてコルナゴはコラムチューブを旧来の1インチから1-1/8インチのオーバーサイズ化することを頑なに拒みました。ヘッド剛性が高くなりすぎることによるライドフィーリングの悪化を嫌ったからです。その後2004年のC50からオーバーサイズへ移行。フレーム内にベアリングを埋め込むインテグラル化は・・・実はまだ拒んで独自のゼロスタックヘッドセットを使っているのです。
こういう話をすると保守的で頑固なブランドだと思うかもしれませんが、COLANGOはいつの時代においても先鋭的でどこよりも商品化するのが早いブランドでもあります。例えばカーボンモノコックは1989年にC35で市販化しました(当時190万円でしたね)。カーボンラグを使ったクロモリMasterのフルカーボン化も世界初だと思います。これはC40、1994年です。ハイエンドバイクのディスクブレーキ化は2012年世界初。C59 DISCです。このように今あたり前になっている製品のはじめはCOLNAGOからというものがたくさんあります。
今年はV4のスタンダードモデルが発売になり、V3のディスカウントが始まっています。狙っていた人は要チェックですよ。
特別価格はお問い合わせください

cervelo CALEDONIA 5 Ultegra Di2

cervelo CALEDONIA 5

前述でお勧めしたR5に続いて、もう一つのリコメンドはカレドニア5。S5もR5も乗りやすいとは言ってもレーシングバイク。この素材とノウハウを使って競技をしない舌の肥えたベテランライダーのために設計しなおされたモデルがこのカレドニア5です。「5」と付くモデルはサーベロの各シリーズのトップグレードを意味します。つまり安くないモデルです。
今回ご紹介するバイクは2021年に登場したバイクです。展示車は8100Ultegra Di2を搭載した2023年型。2025年モデルから少しリニューアルしますので、この型はディスカウント対象品です。
新型と比較して・・・よければ是非旧モデルをお得に手に入れてください
価格は990,000円(税込)※新型は1,430,000円

ORBEA OIZ H30

ORBEA OIZ アルミ フルサスペンションXCバイク

ワールドカップなどの国際レースで活躍するORBEAのクロスカントリーレーサーバイク。見た目はほとんど区別がつかないのですが、このH30はカーボンフレームではなくアルミフレームなのです。多少重いのかもしれませんが、剛性もしっかりして登りは軽く、下りも前後120㎜ロングストロークで安定感抜群です。ベースグレードからホイールを交換するだけで、ロングツーリングやトレイルからレースまで幅広く使える一台になります。
価格は430,100円(税込)~

まとめ
今年後半にかけて、大手ブランドのセールをよく見ますね。もしかして来年も値下げ?と思ったら間違えです。
これ(セール)をやる時、メーカーは「倉庫パンパンなのにもうすぐ新商品がやってくる!倉庫を空けなければ!」という状態なのです。そこで失った利益は新商品に必ず反映しますので、おそらく来年2025年の相場は10〜15%程度は値上げになると予測しています。
shimanoコンポーネントの更新はありません。継続するとわかっているモデルの中でクリアランスセールの対象になっているバイクを見つけたなら、今のうちに買っておくべきです!
急ぎご相談ください。
年内は12月30日まで営業いたします。

goodspeed井原自転車店 店主 井原琢麻

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