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娘たちへ(19)あえて負ける

父は、相手が100%間違っているとわかっていても、その意見に同調することがあります。大概、その相手はお客様だったり、上司だったりします。それをゴマスリだと笑うのは簡単ですが、物事を円滑に進めるためには必要だと思います。

多くの人は、自分を曲げたくない、人に負けたくないと思っているもの。それなら、こちらが負けてあげればいい。議論しても意味がなければ、相手を気持ちよくさせておけばいい。後からそれに見合う果実を収穫すればいい。

しかし、絶対に譲れない事柄は譲ってはいけません。反対すべきところはしっかり反対するべきでしょう。相手からすれば、普段は何でもYESと言う人が、たまに反対意見を言うと、驚くものです。

そのためには、あらかじめ心の準備が必要です。想定する言いそうなことを予想して、自分にとって譲れない一線をあらかじめ設定しておくのです。これがないと、咄嗟の一言に迷いが生じて、押し込まれてしまいます。

営業マンなら、負けて、負けて、負けて、勝てばいい。カネにならないこと、利のないことは捨てて、契約をきっちりもらう。それが出来ない相手なら、フェードアウトする。

友人知人との関係なら、いつも言われっぱなしの相手に、一線を越える一言を言われた時、「ごめん、それはダメ」言える準備をしましょう。それで関係が悪くなるくらいなら、付き合う価値がない人です。なぜなら、こちらが譲れない一線を平気で越えようとする人なのですから。

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