ヒアリングするのってとても大事
昨日今日と2日続けて名古屋で仕事をしてきました。昨日訪問したお客さんは見事なまでに手遅れ状態で、もう少し訪問が遅かったら完全に競合に負けてましたね。今日行ったお客さんでは、当初聞いてた話とまるっきり違う話をされて面食らう、という経験をしました。
どちらのお客さんも「次回改めて提案させてください」ということで、今年中にもう一度訪問して提案することでまとまったんですが。
これ、どちらも現状に至った理由が違うように見えますが、私からしたら多分どちらも根っこは同じで、単にヒアリング不足だったんだと思うんです。どちらのお客さんも、ちゃんとヒアリングをしてたらこんなことになってなかったはず。
こういうことって結構発生しがちで、急にお客さんの気持ちが変わった(ように見える)、提案したら反応がやけに薄い、前回聞いた話と全く違うことを言われた、こういうのって、ヒアリングが足りてないだけです。しっかりヒアリングできてたら、普通に防げるはず。まあそれでも失注することはありますけどね。
ヒアリングする内容というのは、当然ながら製品やサービスによって異なるわけですが、それでも全てに通用するポイントって3つだけだと個人的には思っています。
1.【ヒアリングするときはヒアリングだけを徹底する】
これ、できてない人が本当に多い。ヒアリングしてるときに相手が言ったことに反応して「ウチのコレならこんなふうに解決できます」とか「このサービスでこうやれるんですよね」とか言っちゃう人が本当に多い。
それ、マジでいらないです。そんな話、次回以降の提案時にするべきで、今はもっともっともっとヒアリングすべきです。お客さんから「こういうの教えて」って言われることもあるけど、それは「一旦ヒアリングさせていただいて、その後でまとめてお答えしますね」って言ったほうがいいです。今この瞬間はヒアリング以外しちゃダメです。
ヒアリングのときも、クローズ質問、オープン質問の使い分けはもちろん、例示する、深堀りする、展開する、などなど意識したほうがいいことは色々ありますが、まあその辺は色んな所に書かれてるので、気になる人は検索してみてください。ヒアリングスキル、とかでググったらすぐ出てくると思います。
ヒアリングだけを徹底する、ってのが一番大事かもしれません。
2.相手が自分の口から言うまで待つ
ヒアリングしてるときって、相手にも問題点や課題に気づいてもらうことも重要だし、相手の口から言ってもらうことも重要です。話をしていく中で「こんなこともあるな」「あれもそうだな」と気づいてもらい、それを自分の口で言う。こうすることで、相手に自分のこととして当事者意識を持ってもらうようにします。
そんな時、相手からなかなか言葉が出てこないときがあります。そういうときは待つ。口を開くまで待つ。何かを言うまで待つ。この姿勢が大事です。
例示するくらいならまだいいですが、答えを言うのは絶対にNGです。「御社ではこんなことありそうですが、どうですか?」とか。こんなふうに言うと「そうですね、あるかもしれません」くらいの反応が返ってきます。それをもって「課題が聞けた」と思ってたら大間違いです。そういう反応のときは課題を感じていないですね。
でも相手がしゃべるのを待つのはすごく長く感じるんですよね。私もその沈黙がしんどいです。だからつい言っちゃう気持ちはとても良く分かる。
それでもやっちゃダメです。待った挙げ句に出してもらう回答がしょぼくてもいい。結局何もなしでもいい。そのポイントには課題がない、ということが分かるのだから。ヒアリングの目的は果たせてます。
3.ヒアリングした内容は全て回答を用意する
コレが案外一番忘れられているかもしれません。
ヒアリングをしたあとは多くの場合は提案ですよね。提案内容には、ヒアリングした内容全てが盛り込まれるべきだ、と思っています。もし盛り込めなかったとしても、ヒアリングした内容に対しては、必ず回答を用意するべきです。そうしないと「あんなこと聞かれたけどどこにも出てこないな。要らなかったのかな?」って思われます。こんなふうに思われるのはマイナスでしかないです。
ヒアリングされても全く使われない内容がある、って思われちゃうと、次にヒアリングしたときに全て教えてくれなくなるかもしれない。
そこにはお互いの信頼関係が必要なのです。信頼関係を構築するためには、相手に対して常に誠意を持って礼儀正しく接する必要があります。
ヒアリングにおける礼儀とはなにか。ヒアリング内容に対する回答です。
この3つを意識するだけで、ヒアリングスキルって格段に上がると思います。他にも細かい内容はありますが、小手先のテクニックになることが多いので、まずはこの3つをやることが大切かな、と思っています。
まあ私も全然できていないので、ちゃんと意識しながら業務をやらないといけないんですけどね。。。