他人を変えようとか、成長させようとか、おこがましいにも程がある
マネージャーになる前から思ってたことであり、マネージャーになって改めて痛感していることなんですが、やっぱり他人を変えることなんて出来ないし、成長させることも出来ないわ、って感じてます。
マネージャーの仕事は部下を育てること、みたいなことを言ったり書いたりしてる人がいますけど、そんなもん不可能ですよ。マネージャーが育てるとか成長させるとか、絶対無理です。
その人間が成長するかどうか、ってのは、結局のところ本人の意志だったり考えだったり姿勢だったりが重要で、周囲は二の次です。
もちろん、成長しやすい(しにくい)環境ってあると思いますよ。でもどこが成長しやすい(しにくい)か、ってのは人によって違うし、そもそもそんな環境にいられるかどうかって運の要素が強すぎる。
同様に、他人の性格とか仕事への向き合い方を変えさせる、ってのも不可能です。これも当人が「これはマズい」って危機感を持たない限り、変わることなんて絶対ないです。
変えることも成長させる事もできない。じゃあどうしたらいいんだという話なんですが、大事なのは【機会を与えること】だと思ってます。
当人が『変わりたい』『成長したい』『より大きな仕事をやりたい』という向上心を持っているときに、その向上心に応えられるだけの材料が提供できるか、あるいは教育を受けたりする機会があるか、ってことが重要です。
成長したい人が成長するための機会を与えられているか。機会を与えるのがマネージャーであり、会社です。マネージャーとして、部下に機会を与えていますか?
ってのを自分自身で振り返らないといけないですね。
私はそれなりに出来ているつもりです、って一瞬思ったけど、まあ間違いなく『それなりに出来ている』なんてことはないですね。うん、ない。
こういうのは「自分は出来てない」「まだまだ足りない」って思うくらいで丁度いいと思います。
結局のところ、当人がやる気を持たないと成長しないし変わることもないです。それを「俺が変えてやる」「俺が成長させる」みたいな気持ちを持ってやってると、絶対に上手く行かないです。
一方で、成長しよう、したい、と思っている人間に対して適切に【成長できる機会】を絶え間なく与え続けられるかどうか、ってのはとても重要です。もし出来なかったら、当人のモチベーションとかやる気に大きく影響するでしょう。
なので、マネージャーとしては、成長する機会をどれくらい継続して与えられるか、ってのが今後の大きな評価基準の一つになるんじゃないか、と思います。
まあ、そういう評価基準になっていくにはあと10年くらいかかりそうですけどね。