信仰が日本社会から全否定されるいまだからこそ
家庭連合の食口にとって本当に重要なことは、暗殺事件の真犯人や解散請求の顛末ではありません。
文鮮明師と韓鶴子総裁の間に、重大な信仰観のずれが露見したことにあります。
引用した音声記録は昨年春にリークしたものですが、文章をアップするや「フェイクだ、分派の捏造だ」と現役食口から反発されました。
その後OneTruth有志の会は、家庭連合の教理研究院に公開質問状を出しました(教理研究院へ送る公開質問状)。
しかし教理研究院には、回答できない事情があったのです。
最終的にこの問題は、最高権力者の尹煐鎬が発表した公文で手打ちとなりました。
尹煐鎬は録音データが本物であることを認めた上で、金振春教授の「個人的見解」として一蹴しました。
尹煐鎬は、韓鶴子総裁が吐露する独生女発言の影響力を熟知していたようです。
表向きは「数少ない独生女の理解者」として信頼を勝ち取りながら、教団運営の不安要素は全て摘み取るという、卓越した政治手腕を発揮していました(息子以上に信頼した尹煐鎬を更迭した意味)。
尹煐鎬が更迭されて以降、韓鶴子総裁の爆弾発言がリークするようになったのは偶然ではありません。
家庭連合の食口にとって、韓鶴子総裁がラスベガスで何億円散財しようが、反日発言で岸田首相を侮辱しようが問題ではありません。
ただこの方が、「最終一体の真の父母」として宗教権威であることが最重要課題なのです。
しかしそれ程までに自分の信仰に自信があるのであれば、金振春発表に目を通すべきでしょう(全文)。
この内容を信仰的に昇華するのであれば、導かれる結論は二つのうち一つです。
韓鶴子総裁が主張するように、文鮮明師に罪があって使命が未完成であったか、韓鶴子総裁がそもそも間違っているかのどちらかです。
多くの食口から、「そのような二者択一は嫌いだ、私はお父様と一つになったお母様に従うだけだ」という反論を聞きました。
しかしそれは、見たくない現実から逃避した願望でしかありません。
信じてきたものが日本社会から全否定されるいまだからこそ、信仰の土台は(願望ではなく)確固たるものであるべきだと思うのです。
それこそが、2世3世に自信をもって残せる伝統となるのではないでしょうか。