ドバイで10万人を超えるWeb3.0イベント「GITEX GLOBAL」とは
「Web3.0のシリコンバレー」と呼ばれるドバイで、参加者10万人を超える規模のWeb3.0イベントが開催されました。この記事ではイベントの詳細や数多くある参加企業のなかから、世界に注目されている企業や、イベントから見えるWeb3.0市場における日本の立ち位置等ご紹介いたします。
参加者10万人を超えるドバイのWeb3.0イベント「GITEX GLOBAL」
2022年10月10日から14日までドバイ世界貿易センター（DWTC）で開催されたGITEX GLOBAL（https://www.gitex.com/）では、4500企業と160カ国以上から10万人を超える出席者を迎え、26ホール（18万5806平方メートル）、サッカーコートにして30面以上の巨大なイベントが開催されました。メタバース、NFT、電気自動車、仮想通貨など、インターネット分野の未来や世界デジタル経済の体験できるイベントです。
「GITEX2022」概要
開催日時：2022年10月10日〜14日 11:00〜17:00
会場：ドバイワールドトレードセンター、UAE ドバイ
出展社数：4500社以上
参加者：10万人以上
スタートアップ企業数：800社以上
参加国：170カ国以上
世界的な専門家の登壇者数：1000人以上
GITEX GLOBALのイベントにはGAFAも参加
GITEX GLOBALにはドバイでのGoogle、Amazon、 Facebook （Meta）、Appleのような世界的大企業も参加していて、各社のVR担当者が登壇をし、最新技術について話しています。ドバイのWeb.3.0には5割以上はシリコンバレーの企業が参加しています。またソフトウェア企業以外にも、Big4のデロイトトーマツや、チップメーカーAMDなども参加しています。
Metaverse最大プラットフォームSandboxの創業メンバーも登壇
現在メタバース空間には、Decentraland （時価総額1702.2億円、出来高（24時間）313.8億円） と、Sandbox （時価総額1729.4億円 出来高（24時間）505.9億円）の2大プラットフォームがあります。どちらのプラットフォームもそれぞれ独自の機能を持っています。今回のイベントでは、Sandboxの創業者兼CEOが登壇しました。
インドのユニコーン企業も参加
インドのユニコーンBharatPe （バーラトペ、日本語訳:インドペイ）の代表取締役も登壇を行いました。BharatPeはインドのフィンテック企業であり、2022年には時価総額40億 USD（約5900億円）を超えている、現在急成長中の企業です。また、5年間で時価総額が10億USD （約1400億円） から220億 USD （約3兆円）に成長した教育プラットフォームbyju'sを運営するco-founderのDIVYA GOKULNATHさんも参加していました。
日本企業の参加企業は2021年20社から2022年17社に減少
世界的にWeb3.0への参入は増えていますが、日本企業の数は減少しています。UAE（ドバイ）には巨大なWeb3.0のビジネスチャンスがあり、GAFA、Sandbox、Binanceなどの大手企業がイベントに参加をしています。
グッドパッチはWeb3.0市場に関するビジネスコンサルティングやイベント参加、リサーチなどのサポートを提供できます。
日本貿易振興機構（JETRO）ドバイ事務所調査部長の山村千晴氏は、ARAB NEWSの記事の中で、GITEX GLOBAL2022への参加について次のように語っています。「JETROは2016年からGITEXにて日本パビリオンを出展してきました。今年で7回目の参加となりますが、今回も素晴らしい日本のスタートアップ企業が参加しています。AIやアグリテック（農業）、ヘルスケア、教育、フィンテック、環境、エネルギーとクリーンテックなど、さまざまな分野の最先端の技術を持った17社です。」山村氏は中東の国々全てと連携することを楽しみにしており、今回の17社のうち7社がすでに複数回イベントに参加しています。
日本パビリオン参加企業：
AGRIST Inc. – 野菜収穫用ロボット
Blueqat Inc. – 量子コンピューティングに使えるSaaS型クラウドサービス
LocationMind Inc. – 位置情報のビッグデータ分析
STANDAGE Inc. – ロボットプログラミングに関する教材キット
ONE Act, Inc. – 世界で初めてのAIが使われているソースコードのマケットプレイス
SENSYN ROBOTICS, Inc. – ドローンを使ったソーラーパネルの点検用のソフトウエア
ARK Inc. - 分散型でサステナブルな CRAS
AZUL Energy Inc. – 水素エネルギーシステムに使用されるレアメタルが不要な触媒
SPACECOOL Inc. – 宇宙に輻射も行うことで熱を捨てゼロエネルギーで外気より低温にする新素材
Canaan Advisors, Inc. - ブロックチェーンを使った不動産投資のプラットフォーム
Touchence Inc. - 高感度のセンサーとそれを使用した製品
Sydecas Inc. – “NinjaFoods（TM）/Ninja Paste” - 健康問題に対応できる食材
Holoeyes Inc. – 医療ケアのためのVRソフト
Melody International Ltd. – リモートで使用ができる胎児用のモニター“iCTG”
IDDK Co. Ltd. - 微小重力環境におけるバイオ実験ー宇宙における研究を民主化
WARPSPACE Inc. - 世界初衛星間光通信のネットワーク
GITEXに参加する理由
Tech関連の仕事に携わっており、下記の内容に少しでも興味のある方は、ぜひGITEX2022へ参加してみてください。
1）テクノロジーに強い興味がある4000人以上のリーダーたちに会うことができます。
2）500時間以上にもおよぶ専門家による公演に参加したり、テクノロジーやビジネスに関するワークショップに参加し、業界の知識を得ることができます。
3）170カ国以上のテクノロジー企業やスタートアップの関係者と知り合うことができます。
4）様々なバックグラウンドや経験を持った人々が参加しています。
GITEX入場パスの種類
（1）エキシビション会場に行けるビジターパス：220AED
（2）ワークショップとエキシビション会場に行けるパス：550AED
（3）出展、ワークショップ、公演の代表者パス：600AED
（4）出展、ワークショップ、公演、認定されたコースに参加できるトレーニングパス：2000AED
※AED=UAEディルハム（ドバイの通貨）
Web.3.0関連の日本企業にとってドバイ市場は大きなチャンス
ドバイは「Web3.0のシリコンバレー」とも言われ、世界から注目されている市場です。そのため世界最大級のイベントが数多く行われています。
Web.3.0関連の日本企業にとってドバイ市場は大きなチャンスであると思います。大手メタバースプラットフォームSandboxなども参加しているため、パートナーシップや世界の企業と業務提携の機会もあります。また、ドバイでは毎月Web3.0のイベントが開催されているため、参加しやすいこともポイントです。
今後海外展開を考えているWeb.3.0関連企業はドバイのイベントに参加することで、効率的にグローバルネットワークを広げることができるでしょう。
直近でドバイにて行われているWeb3.0関連のイベント
（Crypto | NFT | Metaverse）のイベント「METAVSUMMIT」 2023年1月11日〜12日開催予定
（AI | Fintech | Metaverse）の最大級のイベント「GITEX」 2022年10月10日〜14日に開催済、来年は2023年10月14日
（Meta | Blockchain）のイベント「METAWEEK」 2022年9月11日〜9月14日に開催済
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Top image: Nathan John/Unsplash
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