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普通の音を磨いていく

今から20年程前、「時空を超えた音楽再生」というのが私の中のテーマになりました。
例を挙げますと、古の音楽家の演奏をリスニングルームで眼前に展開させ、演奏家と時間を過ごしその精神を味わうような音楽再生です。
最近までそれを追求してきましたが、そのために機器を改造したりするのに疲れてきました。
そして良いオーディオ店で鳴っているような音を求めて、プロのオーディオガイドのHさんにお世話になるようになりました。

Hさんは「極上の普通の音」を提唱されていまして、WALKMAN A306を始めとして、STAX、ifiオーディオ、BJ Electric、JBL、Harbethとアドバイス通りに導入していきました。
(それ以前にHさんの動画を見始めた頃にアナログ・リラックスさんの除電ブラシを購入したこともありました)
加えて、以前のシステムから引き続いて使用しているCECのCDプレーヤーを修理を機に改造チューニングされた状態から純正状態に戻した所、アナログライクな本来のCECサウンドを味わうことができました。

その結果、昔聴いていたハードロックやヘヴィメタルもカッコよく聴けるオーディオシステムが完成しました。
前述した「時空を超えた音楽再生」の追求がその後どうなったのかと言えば、もうどうでも良くなったということです。
時空を超えることに主軸を置くのではなく、「リスニングに集中する、またはその反対にリラックスして聴いた後、録音時の雰囲気や演奏を今味わえる」くらいに捉えておくのが心身の健康には良いのだろうなと思います。

以前、「Harbethは音楽を教えてくれる」と書きましたが、とりわけHarbethやBJ Electricはその傾向があります。
Harbethはモニタースピーカーから出発したメーカーさんですし、BJのIさんは「自分自身が音楽再生を邪魔していることもある。だから素材から音楽再生を教えて頂く」という視点を動画の中で仰っています。
各メーカーさんのそうした追求で音楽再生を阻害する音が除去されていきました。
結果として、「録音時の雰囲気や演奏を今味わえる」ようなことになっていると思います。

写真のCDは「時空を超えた音楽再生」をテーマとし出した時のアルバムですが、現在、1946年という古い録音の演奏を「極上の普通の音」で味わえております。
オーディオガイドのHさんのアドバイス「普通の音」を磨いていったことにより、オーディオ迷い子から脱却できたことに改めて感謝致します。

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