家づくりは手段③ 中古戸建?建売?注文?
東京で家づくりを進めている、タシナミです。
前回の記事ではマンションか戸建てかを検討しましたが、今回は、戸建てと言っても中古と新築、新築の中でも建売と注文と分類されます。
それぞれをどう捉え、どのように選択したのか、記録していきます。
当初は中古・建売・注文をすべて同等に捉え、並行に検討をしていきましたが最終的には、注文戸建てを選びました。
中古戸建て・建売戸建て・注文戸建ての比較
中古と建売と注文、ざっくり傾向として見ると、以下のように捉えました。
<中古が優位>
■イニシャルコスト 中古≦建売≦注文
■引っ越しまでの時間 中古・建売<注文
■立地 注文<建売<中古
<注文が優位>
■住宅の基本性能 一般的な中古≦建売≦築20年以内の中古注文住宅≦注文
■自由度 中古・建売<注文
当初は中古戸建てのメリットに惹かれていました。
同じコストであれば、新築と比べると、数段良い立地に住める。すぐに引っ越しできることも多い。現物も実際に確認することができる。
実際に見積もりを見ると、築10~20年の物件でも、建物の評価額がかなり低く出されており、非常にお買い得にも感じました。
ただ探し始めて1カ月、また分かったことがありました。
気に入る間取りがほとんどないことです。
私は、時間の浪費は気にします。動線が時短になるかどうかを厳しく見ていましたが、自身の生活の仕方では、時短となる動線が取れている間取りがほとんどありませんでした。
また昨今のコロナ禍。衛生面も気になり、手洗いは玄関の近くに欲しい。
そんな都合良い間取りはほとんどないのです。あったとしてもきっと売れていたのだと思います。
並行して、建売戸建てを探しました。
立地も中古に負けず劣らずいい立地の物件もありました。注文と比べてコストも安価。
ただ、建売戸建てでも気に入る間取りはほとんどありませんでした。
また半注文戸建てのような形で、間取りを一部考えられるタイプの建売戸建てもありました。
当初は検討していましたが、戸建て住宅を勉強する中で、「高気密高断熱」や「ライフサイクルコスト(光熱費やメンテナンス費等)」、といった観点を知りました。
建売戸建て・半注文戸建ては、ごくわずかな優良戸建てを除き、以下の傾向があることが分かりました
・高気密高断熱性能が比較的低い物件が多いこと
・イニシャルコストを下げることを重視し、ライフサイクルコストが高くなる物件が多いこと
建売戸建ては手の届きやすい価格とし、より多く住宅を供給するという意味で大きな意義がありますが、私のように30年以上といった長期に住むことを想定すると、建売戸建てでは、ライフサイクルコストで注文戸建てを上回る可能性が高いとわかりました。
半注文戸建てか、注文戸建てか?
長期に住むなら、ライフサイクルコストが低い選択肢をとりたい。
そうなると注文戸建てが優位となるが、
ただ、東京では土地が見つからない。。。
東京ではオープンハウスが戸建てのシェアを伸ばしていました。CMも流れるほどです。オープンハウスはパワービルダーと呼ばれ、多くの建売戸建てを供給しています。
オープンハウスでは、社員が現場にしっかり張り付き、土地の調達力に非常に優れていると聞きました。特に東京23区のような売り土地が限られたマーケットにおいて、住宅の川上にあたる土地を抑える戦略は、非常に効果的。
私のような一般消費者がSUUMOやホームズといったサイトで見ている土地は、そうしたパワービルダー等、建売業者が購入しなかった土地、つまり条件が悪い土地が多くなっている。そのような構造が見えてきました。
ここで非常に悩みました。選択肢は2つ。
①オープンハウスのように、良い立地で、イニシャルコストが比較的低く、間取りが一部調整できる半注文戸建てとする。この時、高気密高断熱は実現できず、ライフサイクルコストは高くなる可能性がある。
②いつ見つかるかわからない、土地を探し続け、高気密高断熱やライフサイクルコストを考えた注文戸建てとする。ライフサイクルコストは低くなる可能性はあるが、立地や土地条件は悪くなる可能性高い。
注文戸建てという意思決定
最後決め手となったのは、耐震性能でした。
もちろんその建売物件の条件によりますが、私の希望するエリアで、耐震等級3が確保できる建売戸建ては非常に限られているように思われました。
耐震等級3は耐震基準の1.5倍の耐震性能、耐震等級1は耐震基準を満たす基準です。
構造塾 佐藤氏の動画を見て、耐震等級1がいかに脆い耐震基準かを目の当たりにしました。https://youtu.be/HN68iL4jsgE
住宅を購入することは、人生で最も大きな買い物の一つ。リスクを背負い込むことになるなか、震災で住む住宅を失う可能性は、最も恐れる大きなリスクの一つ。
購入した家が倒壊してしまったら、大きなお金を捨てることと一緒。私はそのリスクに耐えられない。可能な限り、震災による被害リスクを減らしたい。
となると耐震等級3は必須。私が取り得る選択肢は②注文戸建てが適切。
注文戸建てを選択し、高気密高断熱、ライフサイクルコストを下げる、耐震等級3を確保する。
こうした家づくりが私が目指したい方向だと考えるようになりました。
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