今週のグッドデザインを紹介します（7/1 〜7/5）
今日は、 7月1週（7/1〜7/5）のとれたてグッドデザイン5点をまとめてご紹介します！
７/１ 海洋ごみ教育プログラム[カードゲームで楽しく海洋ごみを学べる「Recycle Master Program」]
海洋プラスチックのごみ問題をゲームという形で学び、さらには捨てられたプラスチックのアップサイクルの可能性もしっかり学べるゲーム。
受賞者によるデザイン紹介
小学生以上の子どものごみ教育として開発した、海洋ごみの種類やごみ資源のリサイクル方法を学ぶことができる教育プログラム
審査委員からのコメント
今後、課題としてより大きくなる海洋プラスチック問題をゲームという形で学び、さらには捨てられたプラスチックのアップサイクルの可能性もしっかりと提示してくれるこのゲームは、単に課題を認識させるだけではなく、海洋プラスチックをゴミではなく資源として認識し、海への関わりを高めるポジティブで良いアプローチであると評価した。また子どもでも理解しやすいルールやビジュアルやサイズ感は、課題共有の場を広げてくれるだろう。今後、教育普及だけではなく家庭やイベントなど様々な場所での展開されることを期待したい。
7/2 Electric Scooter[SQi]
スタイルに未来を感じさせる、軽量電動スクーター。
受賞者によるデザイン紹介
SQiは、中国の軽量電動スクーター市場におけるスタイルのある新しいコミューターであり、スリルを求める人々に異なる選択肢を提供します。SQiは、一体型ダイキャスト製法による超軽量マグネシウム合金シャーシを採用した初めての製品です。中国の厳しい規制をクリアしながら、二輪車のような乗り心地を実現した軽量電動スクーターは、この市場において前例のないものです。
審査委員からのコメント
電動バイクのデザインでは、ガソリンエンジン車と見分けがつきにくいものも多い中、一見して電動であるとわかる斬新でユニークなスタイルを獲得している。それ自体が美しくデザインされたマグネシウム合金製のダイキャストフレームも、側面からのバッテリーの交換に最適化されており、造形品質と設計の合理性とが見事に両立している。細部に至るまで緻密な配慮がなされており、全体として未来を感じさせる高揚感のあるデザインを創出した。
7/3 専用住宅[森を育む丘の家]
丘のように緑化した屋根と庭の樹木が周辺に豊かな風景をつくりだす開放的な住宅。
受賞者によるデザイン紹介
静岡県某所にある区画整理事業地の一角に、丘のような住宅を設計しました。 森を切り拓いて作られた敷地周辺には、設計当初は街路樹や公園などの緑が一切なく、人工的な風景が続いていました。私達はこの場所に、町の成長や豊かさに寄与するような風景を作りたいと考えました。
審査委員からのコメント
非常にのびやかな住宅である。屋上緑化された屋根と庭の樹木が、緑の少ない周辺環境に潤いを与えている。丘のような屋根と緑がプライバシーを守り、塀を作らずに町と住宅を繋げているのも良い。丘のような屋根は犬と人間が共存するプラットフォームにもなっているようだ。屋根の下では外部空間と内部空間がシームレスに繋がる。外部のような開放的な内部空間と、内部のような落ち着きのある外部空間が相乗して気持ち良さそうな住まいである。内部空間も自然素材を多用しながら丁寧にデザインされているのが窺える。
7/4 携帯ハサミ[2Way携帯ハサミ＜ハコアケ＞]
ハサミとカッターの２つの機能を持った開梱ツール。直観的に切替えできる刃の先端も怪我を防止する形状を持ちながら、コンパクトサイズで家庭からオフィスと場所を選ばず携帯できる。
受賞者によるデザイン紹介
カッターとハサミの2Wayの機能をもった開梱専用ツールです。直観的かつシームレスに、片手でモード切替できるスライド構造なので、ダンボールに貼られたテープを切る、洋服のタグや封筒を切るといった開梱作業がこれ一つで完結します。スペースが限られた玄関などにも場所をとらずに置けるコンパクトなサイズです。
審査委員からのコメント
一つ二役の利便性もさることながら、形状から見えてこない所作に対してのスムーズな使い心地がある。また、刃の先端も怪我を防止する形状を持ち、非常にコンパクトであり家庭からオフィスと場所を選ばない携帯性などを評価した。
7/5 ホテル[五島リトリートray]
五島列島の地域活性化のシンボルとして計画された、スモールラグジュアリーホテル。
受賞者によるデザイン紹介
五島列島は遣唐使の寄港地や潜伏キリシタンの信仰の場でもあった。さらに自然遺産による地域活性化を考える五島市ジオパーク構想として周辺の面的整備も進められている。本ホテルは、長崎県五島市の西海国立公園の鐙瀬海岸エリアにて、地域創生を目的にその魅力を伝え、地域活性化のシンボルとして計画されたスモールラグジャリーホテルである。
審査委員からのコメント
地域活性化のシンボルとして計画されたこのホテルは、地域創生のみならず、国立公園のワイズユースとして日本の新たなリゾートを定義している。 設計者は、溶岩に波が打ち付ける鐙瀬海岸の上に、海から見上げた時には島の稜線を決して乱さない配置でそっと建物を置いた。 一方で、ゲストのアライバルエクスペリエンスは劇的で、多くのWAOファクターに彩られている。 過剰な飾りを排除し、シンプルにアーティスティックな自然に向き合う客室は潔く、真の大人のリゾートとして美しいデザインである。
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