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今週のグッドデザインを紹介します(11/2 〜11/8)
今日は、11月1週、2週(11/2 〜11/8)に紹介したグッドデザイン大賞1件を含む2024年度グッドデザイン賞6点をまとめてご覧ください!
11/2 ウェイストマネジメント事業[WOOMS]
廃棄物収集・運搬の支援システムを構築し、属人的だった業務をデジタルによって可視化することで効率の向上を実現した。コンポスト処理のイベント実施など、コミュニティと繋がり包括的にごみ処理の解決を取り組んでいることに加え、既に全国の複数自治体で導入されていることも高く評価された。
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受賞者によるデザイン紹介
“ごみのない世界「Beyond Waste」”へ向けて、持続可能で豊かな循環型社会を目指している事業です。地域社会における廃棄物・資源収集の課題解決を自治体・事業者様に最適な共創を提案します。わたしたちが暮らす日本から世界に誇る「循環型社会」を実現するためのビジョンです。
審査委員からのコメント
廃棄物処理車のルートの改善化のデジタルサービス開発だけでなく、コンポスト処理のイベントの実施などコミュニティと繋がり、包括的にごみ処理の解決を取り組んでいることに非常に好感が持てた。既に全国6自治体で導入されていることも評価が高かった。
11/3 新しい教育のあり方[スタディツアー~地域と生徒の未来創造の旅~]
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受賞者によるデザイン紹介
『スタディツアー~未来創造の旅~』は、生徒が自分の価値観の外に出る暮らしと体験を通じて、新しい時代の未来を創造する旅。消費型の修学旅行を改め、共創を目指す連携エリアから生徒が旅先を選択。新しい価値観と現地での経験の中で、未来づくりの創造が湧き上がる。結果的に地域の活性化や社会課題に繋がるプロジェクトが複数誕生する。
審査委員からのコメント
未曾有の事態に突然直面したとき、どのように解決すればよいかを考えるのは困難だ。初めての事象に、過去の事例を当てはめるだけでは役に立たない。新たな未来を創造するためには、目の前の事実と向き合い、考え、それを実現する力が求められる。しかし、与えられた課題をただこなすだけでは、その力は身につかないだろう。これは、学生が自ら学ぼうとする意欲を醸成し、現実の社会と結びつける取り組み。日本全国に広がる受け入れ地から、中高一貫校の学生たちが自分の好きな場所を選び、旅に向かう。彼らは知らない大人たちと出会い、時には課題を見つけ、それを実際の活動へと繋げていく。この取り組みは、法人の設立や、この経験を積んだ卒業生たちのサポートも受けながら継続されており、受け入れ地域も拡大している。修学旅行のフォーマットを再編集することで実現した視点も含め大変高く評価した。この取り組みが全国に広がることを切に願っている。
11/4 遊具研究プロジェクト[RESILIENCE PLAYGROUND プロジェクト]
さまざまな特性を持つ子どもたちと医療・ケア・地域という分野を超えた協働によって具現化された、貴重な事例。あらゆる状況にある子どもたちやその家族が混ざり合い、共にいられる居場所を生み出す。
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受賞者によるデザイン紹介
「障害の有無に関わらず誰もが遊ぶことができる遊具」の開発を医療と遊具の分野を越えて実現したプロジェクト。医療的ケア児の「遊びたくても遊べない」という課題に注目し、様々な個性をもつ子どもたち、医師、ケアスタッフ、遊具デザイナー、地域住民が携わり3つの遊具を開発。遊ぶきっかけが地域に増え幸せが広がる未来を描いている。
審査委員からのコメント
「遊び」は人間の根源的な欲望であり、創造力の源となる活動である。そんな遊びから最も遠くに置かれた重度心身障害児や医療的ケア児に向けたアプローチは海外を中心に広まりつつあるが、遊びを引き出すような工夫や事例はまだまだ少ない。このプロジェクトは、さまざまな特性を持つ子どもたちと医療・ケア・地域という分野を超えた協働によって具現化された、貴重な事例であると言える。遊具があるということは、家族が共にいられる居場所があるということでもある。今後も多様な家族がいる風景を日本に広げていくことを期待したい。
11/6 オイルパステル[クレパス]
クレヨンとパステルの良さを兼ね備えた、誰もが幼いころより親しみ、愛され続ける画材。
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受賞者によるデザイン紹介
クレパス®は、クレヨンの定着性の良さとパステルの混色のしやすさ、これらの特長を兼ね備えた描画材料であり、クレヨンの「クレ」、パステルの「パス」をとって「クレパス®」と命名されました。 1925年(大正14年)に生まれ、日本初の洋画材料としては唯一のものであり、サクラクレパスが研究開発した世界に誇る描画材料です。
審査委員からのコメント
多くの人が一度は手にして絵を描いたことがあるであろう画材、サクラクレパス。クレヨンとパステルという二つの描画材からそれぞれの良い点を活かして生まれたものであり、その長い歴史の中で製品がより良く、着実に改善されてきたことが伺える。大きな面に素早く色を載せる特性に秀でており、またその定着性の高さと共に混色性の高さも描き手の感性を豊かに押し広げるものである。クレパスという製品の販売のみならず、「教育美術振興会」の設立や「全国教育美術展」の開催、教育月刊誌「教育美術」の発刊、研究助成などクレパスを活動の中心に据えた、美術教育そのものをデザインする取り組みも高く評価された。子どものみならず絵を描く全ての人の芸術の喜びを長年にわたりサポートし続けているこの素晴らしい描画材は、まさにロングライフデザインの評に相応しいものである。
11/7 教科書[学びと実践の学問「ハタオリ学」]
1000年以上続く織物文化を、わかりやすい文章と構成で子どもたちに楽しく伝えていく地域の教科書。
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受賞者によるデザイン紹介
『ハタオリ学』は、山梨県富士吉田市で1000年以上続く織物産地であるハタオリの文化を楽しく学ぶことができる、市内の小中高生のための教科書です。この教科書を用い、織物職人自ら産地の魅力を伝える地域学習の時間を設け、未来を担う地域の子どもたちとの交流を通して、シビックプライドを育てます。
審査委員からのコメント
富士吉田市の1000年以上続く織物文化を未来へ繋ぐための地域学習プロジェクト。織物職人たちが自ら教科書を通じて地域の魅力を伝え、子どもたちに地域の誇りと歴史を学ぶ機会を提供している。歴史や文化をわかりやすく、子どもたちが楽しみながら学べるよう工夫されており、若い世代に親しみやすい仕上がりになっている。地域文化の継承と未来への架け橋として、この取り組みを高く評価したい。
11/8 キッチン用ミネラル浄水栓[グリーンタップ]
水道水の不純物を取り除き、人がおいしいと感じる温度の冷たいミネラル in ウォーターをお家の蛇口をひねるだけで楽しめる。
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受賞者によるデザイン紹介
LIXILの浄水技術によってろ過した水道水に、サントリーが開発した植物ミネラルエキスをプラス。蛇口から冷たくておいしい「ミネラル in ウォーター」をお楽しみいただける新サービスです。水の買い出しやスペース確保、冷蔵庫で冷やす作業などの手間から解放され、家事ラクを実現。水道水をもっとおいしく、もっと便利にします。
審査委員からのコメント
冷たくて美味しいミネラル入りの水が飲めるキッチン水栓。飲料メーカーと設備メーカーがコラボレーションし、皆がおいしいと感じる温度やミネラルのためのヤシ殻フィルターの研究をし、製品として実現させた点がユニークである。冷却装置やフィルターをキッチンのデッドスペースにコンパクトに収めることができる点も好ましい。本体に艶消しメッキを採用した点や、本体LED部とフィルターパッケージにライトグリーンのアイコンカラーを用いたことは、水栓の印象を新しく軽やかにしている。
この連載では、グッドデザイン賞インスタグラムで毎日1点ずつアップしている受賞作品をまとめています。
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