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友情?BL?ブロマンス?

2人の関係について考えてみる

ロミオとアルフレド。2人が愛しくてこの作品のファンアートをたくさん描かせてもらってるけど、果たしてこの2人の関係は親友なのかな?
二次創作界隈ではいろんな表現が見受けられるけど、私は今のところ作品設定を尊重したものに表現を止めています。
でもそれは単にまだ描いていないだけのような気もしています。というのもこの作品はどうにも想像を掻き立てる要素が満載だからです。
あえて語るなら、2人の関係って友情なの?BLなの?ブロマンスなの?
自分なりに思うことをそろそろ言語化してみようと思います。
※あくまで私の考え方、捉え方を書いていくので、この時点で苦手だと感じる方は先を読まないで下さい。

どう考えても運命の相手

2人は親友以上恋人未満、カテゴライズするならブロマンスなのかな?と思います。
だってどう考えても運命の相手で、ロミオにとっては将来の指針と夢を与えてくれた憧れにも似た存在だし、アルフレドにとっては人間不信に陥った心を解放して人生を救ってくれた恩人です。互いをリスペクトし、高め合い、支え合う関係…同性じゃなかったら普通に恋人…いやもはや夫婦の域なのではと思います。
しかしながらお互いの自覚としては「親友」。
なので中間をとってブロマンスかな…と。
単純かな(汗)

ロミオとアルフレド、ふたりは恋に落ちたんですよ。—楠葉監督。

書籍『世界名作劇場シリーズメモリアルブック/ヨーロッパ編』の楠葉宏三監督インタビューによると、2人の関係性についてはこう語られています。

『ロミオとアルフレド、あれは一目惚れですよね。男の友情がどうのこうのと言う前にあのふたりは、恋人同士。苦難の道を歩き出す前に、リンゴの事件で出会ったとき、ふたりは一目惚れしたんです。恋に落ちたんですよ。そう考えなければ、あれほどの固い絆は持てなかった筈です。
 ロミオはアンジェレッタの後、ビアンカに心が移ります。それはビアンカに兄のアルフレドの面影を見たからですよ。やっぱりロミオにはアルフレドなんです。』
世界名作劇場シリーズ
メモリアルブック/ヨーロッパ編
著ちばかおり

おおっと…
つまりこれはBLということでしょうか。
BL=ボーイズラブ=少年愛です。
まさかの監督がBL認定していたとは驚きました(というか思わず笑いました)

監督の言葉から、ロミオにとってアルフレドが生涯の想い人なのだということが改めて分かります。アルフレドにとっても同じだったと思います。
アンジェレッタもビアンカも太刀打ちできない性別や恋愛という概念を超えたところに2人はいるんだと思います。
監督がそのように作ったからでしょうか、私も作品に込められたメッセージ(2人の関係)をもれなくそう受け取っていました。

BL=性描写ではない
ただ私はBL=性描写ではないと思っています。特にロミオの青い空を語る上では便宜上分けておきたいと考えます。
物語中の年齢や境遇では2人が性的な関係にはなり得ないと考えているからです。

全てが未分化のままに終わったからこそ魅力的な作品

もしアルフレドが生きていたら…
2人が一緒に大人になったら…
この作品は見ることのできなかった未来を想像せずにはいられません。そんな未来が実際には訪れないまま終わってしまうからです。
まだ子どもであるが故にままならない現実。労働や虐待や権力闘争。食事も満足に与えられず病に蝕まれる身体。それでも未来を信じる純粋な姿が、儚い夢のように永久凍結されています。
2人に限らず登場人物たちはいわゆる少年少女で、大人になる手前。恋人にならない恋心とか、女性らしさや男性さしさを自覚しない無邪気さとかやさしさとか…そういう「型にハマらない」段階が魅力的で可能性にあるれていると思います。
ロミオとアルフレドはその尤もたるもので、2人は引き離されることによって「少年のまま永遠になった」とも言えます。

カテゴライズできない普遍的な関係

ロミオとアルフレドは永遠の想い人でありながら、それ以上のことには未自覚、未履修のままに終わった関係…というのが私の思う2人の関係です。まだ未成熟だからこその純粋さであり、純粋だからこそ輝いているし、愛しくてたまらないです。
なのでそこを大切にしつつ33話では見られなかった2人の姿をもっと見たいというのがファンアートを描く動機になっています。
ここからは自分の描く時の話ですが、私はアニメのあの世界が好きなので時間軸的にも設定的にも極端に逸脱した絵は描かないと思います。
けれど監督の発言に甘んじると想像の幅はかなり自由ですね。「if」の物語をいくらでも想像したくなります。自分にもっと表現力があったらな…と思っています。

長々と書いてしまいましたが、最後まで読んで下さってありがとうございました。
わざわざ書く必要あるのか?と思いつつなんとなくタイミングと思い書きました。
なお、作品への解釈は人それぞれだし表現は自由だと思っています。

これからもこの素晴らしい作品が沢山の人の心に届きますように!

うみ

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