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リーダーズ講座「広告バナーで身につけるデザイナーのマーケティング視点」


2023/7/27(木)リーダーズ講座「広告バナーで身につけるデザイナーのマーケティング視点」のレポートになります。

今回もオンラインで参加させていただきました。
デジLIG卒業生のともです。
一応、デジLIG知らない方の為に下記がデジLIGの公式サイトになります。

リーダーズ講座、これまでは受講生・卒業生の方限定のクローズド開催でしたが、2023年7月より一部講座に限り、一般の方にも有料にて参加可能になりました。


今回の講師は株式会社nanocolor 代表取締役社長 川端康介さんです。
川端さんが講師の第一回を見逃していたので、とても嬉しい気持ちで参加しました!
お題からして勉強になる感じしかしませんよね!
実際とても身になる講座でした。

Web広告には沢山の種類があります。
今回の例題
「インプレッション課金のWeb広告に出稿しています。CPAを¥4,000代に抑えなければいけないのですが、どうすれば良いですか?」

A「バナーのクリック率を0.1%上げる」
B「遷移先のCVRを0.1%上げる」

正解:A「バナーのクリック率を0.1%上げる」
CTRの方がCPA金額をおさえられます。

A「バナーのクリック率を0.1%上げる」:4167円
B「遷移先のCVRを0.1%上げる」:4464円
4167円と4464円結構違いますね・・・!

今回はCTRとCVRというマーケティング用語から始まりました!

「どんなデザインのバナーが売れるのか?」

セールスプロモーションの考え方を理解することでマーケティング思考の一端を身につけるお話とのことです。

1.広告バナーの分析を通じて「デザイン思考」を身につける
2.広告バナーの役割を通じて「ビジネス思考」を身につける
3.広告バナーの機能を通じて「マーケティング思考」を身につける

わーー!わくわくしますね!

1.広告バナーの分析を通じて「デザイン思考」を身につける

「デザイン思考」とは?

広告を掲載した際の分析テスト
多変量テストとABテストの2種類があるそうです。

ABテスト
仮説を検証するテストであり、漠然とした勝敗
決定のテストではないのが特徴
メリット:①テスト項目が少ないアクセス数でも検証できる
     ②すくない変数比較であるため解釈が安易
デメリット:①他項目との相互効果が測定できない
      ②A,B以外のケースを同時に比較できない

多変重テスト
複数要素の組み合わせの内、どれが最適かを把握するためのテスト
メリット:①複数要素を同時にテストできる
     ②相互関係を含めた複合的な結果を把握できる
デメリット:①テスト時間/工数/トラフィックが一定以上必要
      ②変数比較も多くなり専門的な知識が必要

ここからさらにABテストについての例題をあげてくださいました。
個人的にABテストは聞きますが、多変重テストは初めて聞くテストだったのですがじっくり調べる時間と知識が必要テストのことだと理解しました

睡眠の質を高めてくれるサプリメントのLPを出します。
どちらのユーザーがクリック率などが良いかABテストをおこないました。
Aは睡眠に関する悩みが深い方のユーザー
Bは睡眠の悩みがほぼないユーザー
両極端でこの二つの相対比較だけで結論を出すのは難しい。
広告をよく見てくれているのは悩みが深いユーザーです。
またCVの距離が近いのも悩みが深いユーザーで具体的な解決方法として「モノ」を求めているからとの事でした。
CVの距離が近い人は「機能」や「効果」で自分が必要だと判断できる人が反応されるそうで、よくInstagramなどで見る広告は、特に美容系などは個人的にこちらが多いような気がします。

例:有効成分「ナイアシンアミド」が入ったシワ改善美容液

例題は有効成分が「◯◯◯◯」だったので、勝手に入れました。笑
安価で使用できる有能な美白有効成分でもあります!という豆知識 笑

原因、状況、背景、目的から
この美容液を購入したいと考える人は5つの種類に分かれます

①アンチエイジング層
私がアンチエイジングなんてまだ早い!と考えている
②未来の肌への投資層
未来の私はずっと若いと言われたいと考える
③年齢に応じたケア層
特段深い悩みはないが今の自分にあったものを探している
④年齢肌悩みの解決層
毎年変わりゆくこの肌の悩みを解決したい
⑤アンチエイジング層
昔の自分の肌に戻りたい

数字が大きくなるほど、悩みが深く解決できるモノを探しています
ユーザーなら私は③です!
でもシワより強い紫外線のシミが気になります!笑
ビタミンCでロート製薬さんのObagi(オバジ)c5の3000円コスパ高でオススメです。まわしものではありません。笑
講座でコスパと機能性についての表があったのですが、安い製品なら医薬部外品で選ぶとコスパ良です◎上のオバジは医薬部外品ではないのですが、ビタミンC製品と言えばロート製薬さん!と言われるほど安定感のある企業さんです。

A「女優さんの写真がある美容液の広告」に惹かれる人
B「有効成分を最大量配合 初回500円」に惹かれる人

そもそも論で、①から⑤のCVが違う人へのコミュニケーションでABテストをしても意味がないという川端さんからのお言葉が・・・!
なるほど・・・!

これらのデータでわかったこと
①課題性x受容性x需要性
②CVまでの距離

課題性:本当に困っているか?
受容性:そのカテゴリが受け入れられるか?
需要性:お金を出してまで必要としているか?

CVの距離が「近い・遠い」だけ
そう考えるとABテストは勝敗を決めるテストではなくなる
→じゃあ近い人だけ狙えば良いんじゃないの?

2.広告バナーの役割を通じて「ビジネス思考」を身につける


ABテスト

「CVの距離が近い人たちだけに配信すれば良いんじゃないの?」
という問いはどうなるでしょうか・・・。

広告予算/月:10,000,000円
目標CPA:1,6000円
目標獲得件数:600件

左の場合
CVRが高くCPAが安いバナーだけで一ヶ月間配信した結果
獲得件数:168件
432件の未達

両方のバナーを1ヶ月配信したら・・・
獲得件数:608件
CPA:17,321件
目標件数を達成して、CPAだけが1000円未達

つまり2つのバナー配信によって目標値がほぼ達成できたことになる
CVから近い人だけではなく、遠い人へのリーチも含めてコニュニケーション設計しなければいけない
これは個人的に衝撃でした!
CVは近い人遠い人両方にアプローチした方が目標達成の近道になるということですね。

3.広告バナーの機能を通じて「マーケティング思考」を身につける

何を求めて直接競合商品を購入し、何に満足して何を不満と感じているのか?
身体の疲労回復薬商品についてのリサーチして内容をまとめます。

依頼企業→事業戦略→ブランド戦略→マーケティング戦略→マーケティング戦術→クリエイティブ

バナーを含め顧客との接点におけるコミュニケーションは全て戦略に基づいて「機能」しているかどうか

■作り手が考える意味 WHAT(機能、効果、便益)
■顧客が見出す価値 WHO(価値)
・課題があり、プロダクトを受容し、購入などの需要を生むWHOに対して、WHAT=何を伝えるか

顧客には商品に価値を見出してもらい、買って良かったと思わせる力が大事なのだと改めて感じました。
もちろん導入のベネフィットも大切ですが、買って良かったと思わせる力が強いとリピーターとして商品についてくれる顧客になります。
私自身、気に入った商品はリピートすることが多いので実感しています。

今回、マーケティングも入った講座になっていて新しく学ぶことや、目から鱗的なことを知ることができて勉強になりました。
スライド沢山用意していただいていて、見やすくとてもわかりやすい講座でした。
講師の川端さんありがとうございました!

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