車酔いするんかい!ー茶トラゆずとの幸せな日々vol.6
ゆずは車酔いが激しい猫です。車で出かけると大抵ゲロを吐きます。
思えば保護猫として出会った初日から、家に連れ帰るたった5分程の車の移動でも吐き戻していました。
ストレスと不安が加わりキャリーケースの中でニャーニャー鳴いているかと思うと、そのうち舌を出して口の周りをペロペロ舐め出します。これが吐き戻すサインです。
車に乗る前は食べ物をあげないようにしなければいけません。吐くものがないと、胃液やだ液まで吐きます。
乗り物が苦手だと認識する前、ゆずの初めての冬の出来事です。
私達家族は、ゆずと一緒に旅行しようと、猫も泊まれる旅館を探し、近場の熱海に一泊旅行に出かけました。
二階建ケージを解体し、一階建てにサイズダウンして車に詰め込み持参します。猫用トイレも持参です。ゆずをケージに入れて、憧れのペット同伴家族旅行に心が浮き立ちます。
出発して直ぐのカーブで、後部からズズズー、ズズズーっと音が聞こえます。
振り返ると、身体の軽いゆずが、カーブの度に遠心力でゲージの中を左右に動いています。
『ニャー、ニャー、ニャー』
やめてくれー、と言わんばかりに鳴いていたかと思うと、いきなり吐き戻しました。後部座席の奈々が驚き言います。
「わ!ゆずが吐いた」
左右に動くゆずを楽しく笑いながら見ていた私達は、ゆずが車酔いするということをこの時初めて認識したのです。
家を出てからまだ、少ししか経っていません。長い旅路はこれからです。ゆずにとってはいきなり拷問に遭ったようなものです。
途中で吐き戻したものを始末し、走行中はケージから出して奈々が抱っこするようにしましたが、どこかに寄る都度ケージに入れなければなりません。
旅館でも、ケージに入れておく事が決まり事でした。
(猫と泊まれる旅館って、ケージの中に入れて、置くだけの事なのねー)
当然、熱海の散策も、シャボテン公園も、ゆずは車の中のケージでお留守番です。
私達家族は、車でお留守番しているゆずに気持ちが傾き、気もそぞろでの観光です。
犬と一緒の旅行とは大きくかけ離れ、猫との旅行が流行らない理由がわかります。猫はお家に居たかったんです。
(ゆず、ごめんねー)
ゆずとの旅行はどっと疲れました。
その後、年に1度の動物病院への往来など、必要な時だけ車を使いますが、乗る度にゲロを吐きます。三半規管が、デリケートなんでしょうか?
#猫 #ペット#保護猫#猫好き集まれ企画#おもしろ企画部
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