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子どもに話したい3分で終わるけれど一生役立つ昔ばなし

大人の話を素直に聞ける、幼稚園から小学校低学年くらいのお子さんに、話すのにおススメです。すぐに覚えられます。この記事は3分で読めます。

昔、あるところに北の村と南の村がありました。どちらの村でもウリを育てていました。

南の村のウリは良く手入れされていて、立派なウリが次々できていました。北の村のウリは手入れが良くないのか、あまり育っていませんでした。

ある日、南の村人が畑に行ってみると、ウリ畑がめちゃくちゃに荒らされていす。

「ひどい!こんなこと誰がしたんだろう?」

南の村人は、誰がやったか夜見張っていました。夜もふけたころ、北の村人がやってきて、ウリを割っているのが見えました。

南の村人はたいそう怒って言いました。

「よし、俺たちも夜になったら、北のウリをメチャクチャにしてやる!」

元気のある若者たちが北のウリ畑を荒らす計画を立て、村のおさのところに伝えに行きました。すると、おさはこう言いました。

「そんなことをしてどうなる?北の村人は怒ってまたうちのウリを壊しにくるだろう。互いに壊し合うだけだ。」

「だったら、どうしたらいいんです?」

「夜になったら、毎晩みんなで北の村に行って、北のウリが大きくなるように世話をしておいで。」

若者たちは、おさのいうとおり、それから毎晩北の村に行ってウリの世話をしてきました。

北の村人は、最近ウリが大きく立派になったのが嬉しくてたまりません。でも、いつもと育て方はいっしょです。なんで急に良くなったのか、さっぱりわかりません。

「昼間はいつもと同じなのだから、夜に秘密があるかもしれないね。」

北の村人は、ウリに何が起きているのか夜のあいだ見ることにしました。

夜になりました。北の村人が目をこらして見ていると、どこからか人がやってきて、ウリに水をあげたり、いらない雑草をとったりしています。

それは、なんと南の人たちでした。自分たちがウリをメチャクチャにした南の人々が、北のウリのお世話をしてくれていたのです。

北の村人はすっかり恥ずかしくなって、南のウリ畑を荒らしに行くのをやめました。

いまでは、南の村も北の村も、すばらしいウリが育っています。

おしまい。

子ども時代に知った話で、この頃よく思い出します。出典はわかりません。ウリは知らないお子さんも多いと思うので、お子さんの好きな果物にかえて話をするといいと思います。イチゴとかメロンとか何でも大丈夫です。



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