国家試験から学ぶ!臨床検査技師の仕事⑦-姿勢で検査値が変わる!?の巻-
こんにちは!
臨床検査技師のあきまるです!
国家試験から学ぶ!シリーズ第6弾です!
今回の問題は
第69回臨床検査技師国家試験問題の10問目
です!
それではLet's Go!
問題
臥位に比べて座位で採血したときに高値となる血清成分はどれか。
1. 尿酸
2. 尿素窒素
3. アルブミン
4. ナトリウム
5. クレアチニン
簡単な解説
臥位(寝た状態)と座位(座った状態)を比較して、血液がどう変化するかがポイントです。
同じ姿勢を続けると重力の影響を受けて、仰向きで背中側・うつ伏せでお腹側に血液が溜まります。一方で、座位あるいは立位であれば下半身に血液が溜まります。溜まった血液の内、水や小さな分子は血管から漏れていきます。反対に細胞や大きな分子は血管に残り濃縮されます。
寝不足で足が浮腫むのは、これが原因なんですね。
解答
細胞や大きな分子にあたるのは、3.アルブミンのみです。
裏解答
分子の大きい・小さいという物差しは分子量です。今回の選択肢の分子量(単位:g/mol またはDa)は、
1. 尿酸 168
2. 尿素窒素 60
3. アルブミン 66,000
4. ナトリウム 23
5. クレアチニン 113
いくつ以上が大きいのか、というのはさておき、明らかにアルブミンだけ大きいですよね。文字通り桁違いです。
ナトリウムはそもそも原子単体ですね。
尿酸・尿素窒素・クレアチニンは含窒素物質の最終代謝産物です。散々代謝されて粉々になったので小さな分子になります。
一方でアルブミンは蛋白質です。アミノ酸が大量につながったものであるため、大きな分子になります。もちろん蛋白質でも少ないアミノ酸からつくられたものは、小さな分子になります。
余談
国試的には、採血は腕でするもの、という前提があるように思います。実際の現場でも99%以上が腕(肘・手の甲)から採血します。ただ極々稀に足から採血することがあります。私も経験があります。しかも外来採血室で(!)。
この場合、アルブミンはどうなるのでしょうか。
・腕と同様に高くなるのか。
・漏れきれない水分が残って薄まって低くなるのか。
・良い感じにバランスがとれて変わらないのか。
謎は深まるばかりです。
個人的な話ですが、寝不足で足が浮腫むことがよくあります。特に当直中の仮眠後はパンパンです(個人比)。
企業のまわしものではないですが、メディキュットを着用すると起きた時にスッキリして気持ち良いです。私は♂ですが、男性用よりか女性用でも効果を感じています。
・・・足はそれで良いのですが、同様に手の浮腫みも気になるんですよね。手のメディキュットってないんでしょうか。
というわけで今回はここまで。
最後歯切れが悪くてすみません(笑)
最後までご覧下さりありがとうございました!
ではまた次の記事でお会いしましょう!
臨床検査技師のあきまるでしたノシ