国家試験から学ぶ!臨床検査技師の仕事-放射線の考え方!の巻-
こんにちは!
臨床検査技師のあきまるです!
国家試験から学ぶ!シリーズ!
今回の問題は
第69回臨床検査技師国家試験問題の36問目
です!
それではLet's Go!
問題
実効線量を表す単位はどれか。
1.Bq
2.C・kg-1
3.eV
4.Gy
5.Sv
簡単な解説
それぞれの選択肢の意味合いを提示します。
1.Bq ——— 放射線を放出する能力
2.C・kg-1 (C/kg) ——— 単位質量(1 kg)あたり空気中で放射線によって生成された電荷総量
3.eV ——— 1個の電子が1ボルトの電圧で加速されて得られるエネルギー量
4.Gy ——— 物質が放射線から吸収したエネルギー量
5.Sv ——— 人体への放射線の影響
そして実効線量とは放射線が人体に及ぼす影響を評価するための指標です。
解答
正答は
5.Sv
です。
裏解答
放射線って波動や光と比べて目に見えないし、日常的ではないので理解しにくいですよね。専門用語も多くて私も苦手です。そこでかつて某巨大匿名掲示板に書き込まれた例を交えて選択肢を見ていきましょう。
放射線用語をうんちで例える
うんちはまあ臭いですよね(笑)
臭さレベルは物によって違います。
臭いを嗅いだら鼻にダメージを喰らって気分が悪くなります。よくなる人は特殊な人です。それか微生物検査のプロか研究者だけです。多分。
・・・臭い(くさい)と臭い(におい)は文脈で読み分けて下さい…。
というわけで、うんちを放射性物質とすると
Bq(ベクレル)
どれだけ臭いを出すかGy(グレイ)
どれだけ臭いを嗅いだかSv(シーベルト)
臭いによって人体にどれだけダメージを与えたか
ベクンベクンと臭いが出てきて、グレっと臭いを嗅いで、苦シベル(くるしめる)と覚えましょう!
・・・いや、ちいと無理がありますね(笑)
eVは電子eと電圧V、C/kgは電荷Cと質量kgですね。
雰囲気で覚えましょう。
余談
医療と放射線は切っても切れません。
医療で用いられる放射線
最も一般的な医療の放射線といえば、X線検査いわゆるレントゲン検査ですね。同様にX線はCT検査でも用いられます。また太ももの付け根や腕の血管からカテーテルを挿入し目的地まで進め、薬剤を注入する手技でもX線を活用します。他に放射性物質(RI)を静脈注射し、体内分布を解析して診断につなげる核医学検査もあります。
一方MRI検査は磁力を使用しており、放射線は使用されていません。私は診療放射線技師ではないので、万が一間違っていたらすみません。
臨床検査技師が扱う放射線
臨床検査技師が扱う放射線といえばRIA検査や血液製剤の照射があります。赤血球や血小板の血液製剤はGVHD予防に必須です。多くの製剤は日本赤十字社にて照射されていますが、未照射製剤もあります。これを納入し検査室内で照射するという施設もあります。照射の手間がありますが5%程低価格で注文できます。
私が思うこと
そんな放射線ですが、2011年の東日本大震災で大きく注目を浴びました。原発事故による被曝問題は当時大きく取り上げられ、メディアを中心に危険性が叫ばれました。当時はデマも多かった印象です。適当な嘘を言って注目を浴びたい・金稼ぎの道具にする馬鹿は消えれて無くなれば良い。
少し口が悪くなりましたね。大切なのは有象無象が発信する不必要な情報に惑わされずに、キチンとした根拠をもつ相手(ここでは医療従事者)の話を十分に聞いた上でどうするか判断することです。
放射線に限らず、ワクチンや政治も同じです。適切に使用すれば大いに利益をもたらすものも使い方を誤ると牙をむきます。気をつけましょう。
・・・今回は私の思想が存分に入った余談となってしまいました。
普段はおふざけ多めの私ですが、素は自他ともに認める真面目くんです。たまにはこういう記事も書くのです(笑)
次回はいつもの感じに戻ると思います!
というわけで今回はここまで。
最後までご覧下さりありがとうございました!
また次の記事でお会いしましょう!
臨床検査技師のあきまるでしたノシ