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ごみ屋敷から保護されたけど、子猫ではないからと取り残されていたねこを授かった話

こんにちは!

みなさん、ねこは好きですか?

わたしは毎日ねこを吸って生きています!(合法なはず)

ですが、今まで日本にいたときはペットと暮らした経験がありませんでした。

なので、そのときは犬派、猫派どっちでもなかったのですが、カナダに住んで8年の間に2回、動物保護施設にお世話になりました。

今回はそのときの話をします。


カナダの動物保護環境

まずはカナダの動物を保護する環境について少しお話します。

ペットショップ

まず、州によってちがうかもですが、ペットショップで犬猫が売られているのは見たことがありません。

日本でいうと、ペットショップに行けば子猫、子犬がたくさんいるイメージですが…

わたしの周りのペットショップは基本、ペット用品を買ったり、ペットサービス(お風呂だったりトリミングだったり)が目的です。

猫がいる店舗もありますが、高額で売られているとかではなく、保護施設に場所が足りないから、ペットショップのスペースを使っている、ということが多いです。

保護施設について

保護施設にいる猫たちの理由は様々ですが、施設では、野良猫が保護されたり、お世話ができなくなったオーナーが預けに来たり…

そして、施設側は、預けに来た人に理由を詳しく聞かないので、猫の過去を詳しく知らない場合がよくあります。

施設内だけでなく、正式に猫を受け取るオーナーが見つかるまでお世話をしたいという、fosterの方々が自宅でお世話をしてくれていることも多いです。

保護施設のシステム

わたしがお世話になった施設の場合ですが、

保護可能な猫たちと、保護可能になる予定の猫たちに分かれています。

保護可能な猫たちはみんな、マイクロチッピングも終え、避妊/去勢手術も終えています。

保護可能になる予定の子たちは、

生まれたばかりでまだ避妊/去勢手術ができていなかったり、まだ安心して保護できる状態ではない子たちがいます。

大体の流れは、

  1. サイトに載っているプロフィールを確認(それか施設にいる猫だと、直接会いに行く)

  2. 施設に行き、スタッフに気になる猫の詳しい情報を聞く

  3. その猫の名前を書いて、アプリケーションを提出

  4. 施設のスタッフがいいマッチだと判断したら、お話しする機会を設けてくれる(何人家族か、どんな家に住んでいるか、猫のお世話において知ってることなど聞かれる)

  5. 何も問題なければ、後日保護

です。

コロナ中はまた違う流れでしたが、今は直接訪問してアプリケーションを提出するまでは仮決定にはならないようになりました。

ペットについての考え方

元々わたしは、ペットと暮らすことには反対していました。

日本にいたときにも経験がなく、知識が何もなかったですが、

ただただお別れをするときのことを考えると、悲しい思いをしたくないから、ペットとは暮らしたくない、と思っていました。

それと反対に、一緒に住んでいるパートナーは、猫と暮らした経験があるからか、猫を保護したいとずっと思っていたようです。

その話し合いを初めてしたときは、わたしの意志は変わりませんでした。

人生初めての保護施設

結局、1回だけ一緒に保護施設に行ってみよう!と彼の押しに負けまして。
(彼はプレゼンが本当に上手いです)

人生初めての動物保護施設にお邪魔しました。

しかも彼は、事前に1人で下見にも行ってくれてたみたいなので、迷わずたどり着けました。

施設のサイトに載っていて、この子と会ってみたい!と思っていた猫がいたのですが…

詳細を聞いたら、その子は毎日お薬をあげたりケアが必要で、猫初心者には難しいかもということでした。

猫の性格や状態を考えた上で、正直にスタッフの方たちが説明してくれるので、その場ですごく安心感がありました。

結局その日は、他の猫ちゃんたちを見て終わり。

ですが、施設に行った後は、

助けが必要な猫たちがたくさんいるんだ…

という事実を初めて知り、すべての猫を幸せにすることはできないけど、1匹だけでも保護をして、幸せな生活を送ってほしい…と思いが強まり、

彼と一緒に毎日ネットで保護猫を探すことになりました。

1匹目(ニコ)

出会い

記事の初めに、ペットショップのスペースを借りて、保護猫がいる店舗があることをお話しました。

それを保護施設の方から聞いていたため、近くの店舗に連絡を取りました。

1匹だけいると教えていただいたため、仕事に行く前の朝に2人でその店舗に行きました。

そこにいたのは、2歳の黒猫の男の子

ケージの1番奥で丸まって大人しくじっと座っていました。

その店舗のスタッフの方によると、horder house、いわゆるごみ屋敷にいたところを保護されたようでした。

人慣れはしておらず、威嚇はしないけど、痩せていて、常に警戒している状態。

その店舗には他に何匹もの子猫がいたようですが、どの国でも同様、子猫は人気があり、すぐ保護されていったようです。

2歳でもまだまだ若いですが、他の子猫が保護されていく中、この黒猫の子だけが残されていました。

ケージを開けてもらったのですが、話しかけても全く動かず、なでさせてもらっても、何も反応がなくでした。
(高いケージのすごく奥にいたため、手が届かず指でなでた)

決断のとき

その出会いが、わたしが仕事に行く前の朝だったのですが…

その日の仕事中、彼からメッセージが何度も届き、「あの黒猫を保護したい」と彼の意志はほとんど決まっていたようでした。

ですが、わたしはその時、まだ少し迷いがありました。

保護したいけど、「可愛いからそう思ってるだけでは?」や、「猫と暮らして生活が変わるだろうに、ちゃんとお世話できるのか?」と色々考えていました。

とは言え、やっぱりその子のことが忘れられなかったので、仕事終わりのお店が閉まる直前に、もう1度会いに行きました

お店の方はみんな、猫のことをすごく考えてくれていて、

閉店するまで話し合いをしてくれて大丈夫だと言ってくれました。

「どうする?」と彼と話し合ったのですが、最終的には彼の、

保護されにくい子を僕たちで保護して、その子を幸せにしたい

という言葉にすごく共感し、その場で保護することに決めました

決断をした後

もう閉店する時間でしたが、保護したいことをお店の方に伝えると、すごく喜んでくださって。

閉店時間だけど、「必要なものを買い物していいよ!」と、すぐに必要なものだけを買わせてもらいました。

というのも、その日のうちに決断すると思ってもいなかったのですし、何歳の猫を保護するかも分からなかったので、ご飯も何も家になかったです。

なので、その時買ったのは、

  • ご飯とお水のお皿

  • ご飯一通り(ドライ、ウェット、おやつ)

  • トイレの砂(保護施設にいる間使っていたのと同じもの)

  • トイレスコップ

  • ベッド

  • おもちゃ一通り

  • 猫にも安全なウェットシート(吐いたときや、トイレを上手くできなかったとき用)

  • ブラシ(慣れるまでは使えないだろうけど、念のため)

  • 爪とぎボード

  • 猫用シャンプー(念のため)

  • シャンプー代わりになるウェットシート(お風呂は無理そうだけど、体をきれいにしたいとき用のため)

これらプラス、急にご飯を変えたり、環境を変えるのは猫にとってストレスだからと、

  • 保護されていた間に食べていたご飯

  • 使っていたタオル

  • ケージにあったおもちゃ

  • 簡易トイレと使っていたトイレの砂(新しいトイレに徐々にトランスファーするため)

なども譲ってくれました。

ちなみに、その夜お店で急いで買わずに、数日後に届いても大丈夫だったものは、

  • 爪切り(環境に慣れる前に爪切ることない)

  • 歯ブラシとジェル(上と同じく)

  • キャットタワー(家に慣れるまで登ったり遊んだりしなかったから)

  • 自動えさやり機(えさやり機に慣れていなかったから)

  • 自動給水器(最初の数日間は、お皿にお水を入れて頻繁にかえる、で十分だったから)

  • 猫バッグ(形のちゃんとした箱を組み立てたものをもらえて、最初はそれで十分だったから)

  • トイレ(簡易トイレと一緒に置いて、少しずつ慣れさせていった)

です。

一緒に暮らし始めてから

保護されたごみ屋敷で何があったかは分かりませんが、

最初の数週間は、家具の後ろなどに隠れて、なかなか出てきませんでした。

食べることが大好きなはずなのに、ご飯を見ても出てこず。

夜、人間たちが電気を消して寝ただろう、と確認してから、ゆっくり警戒しながら出てきて、ご飯を少しずつ食べていました。

それでも、ここは怖い場所じゃないんだよ、ということを教えるため、しつこくかまったりはせず、いつも通りに時間を過ごしました。

それが今では、隠していた食いしん坊な部分を前面に出してくるようになり。

自分のご飯を食べた直後にも、人間のご飯を狙ったりします。

1日数回の食事では、食事と食事の間が空きすぎているからか、ご飯をくれ!と文句をいってくるようになったので、

今では、早朝にえさやり器からドライフードを食べ、

お昼ご飯、夕方ご飯、夜中ご飯に分けて、ドライとウェットを両方食べるという形に落ち着きました。

あとは、定期的に、かまってほしいときにはお知らせしてくれます。

少し甘やかしすぎてるな、と感じますが、彼にはそれがちょうどいいだろう、と思って、甘やかし続けています。

人間のヨガマットを占領するニコ

おわりに

当時のことを思い出しながら書き出していたら、長くなってしまいました。

ちなみに、”ニコ”という名前は、わたしのパートナーが、GTAというゲームに出てくるいかついおじさんから取ってきてつけました。

今でも、わたしたちと出会う前のニコの過去や、ケージの奥でじっとしていたニコを思い出すと、胸がきゅっとなります。

ですが、現在、元気に遊んでいたり、ご飯を美味しそうに食べていたり、一緒に寝に来たりするのを見ると、すごく嬉しくて幸せな気持ちになります。

今回書きたいと思っていた、2匹目の保護猫の話ができなかったので、

そのことも今後記事にしようと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございました😊

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