客のタスク
ここ2,3年で、ほとんどのコンビニエンスストアには半セルフレジが入っている。
お金の受け渡しが少なくなりトラブルが減るのは大きな利点だと思う。
スーパーでは買い物をレジに入力するところから自分で行なうセルフレジが数台並び、フォローしてくれる店員も控えており、並ぶことも少なく会計が済むため快適なので良く利用する。
でもコンビニ、コンビニ以外の店でもレジ一台に店員が一人必要な半セルフレジの場合では、会計時の客のタスクが増えてないか?
3年ほど前に最寄りのコンビニに半セルフレジが導入された時の話。
店:(私の買い物のバーコードを読み込む)
店:袋は有料になりますがお付けしますか?
私:いりません。
店:袋お持ちでしたら入れましょうか?
私:自分でやるので良いです。
(既に他の買い物が入っていたり私物を入れている場合も多く、また、くたびれた私物を人に触らせることに少し抵抗があるためいつも自分で行なう)
店:◯◯か△△などポイントカードお持ちですか?
私:持っていません。
店:温めますか?
私:いいです。
店:お支払い方法を選んで下さい。
私:(こうやって現金を出しているんだが?!何を言われているんだ私は。見回すと、以前にはなかった半セルフレジがある。ならば、支払いは客側から行なうレジに変えましたと一言付けてくれたらありがたい。それがなかったもんだから不意打ちを食らい、イライラする気持ちを抑えて会計を済ませる)
店:(油断していると箸やストローをそっと出してくれている)
私:あ、お箸、ストローはいりません。
(当然、必要とする客もいるのでありがたい気遣いではあるが、私の場合ほとんど必要がない。小さなやり取りだが、この合いの手を毎回めんどうくさがると、家に無用の箸やストローが山積することになる)
店:(私の動作を眺めている)
私:(店員の視線を感じつつ会計台に並んだ品物を出来るだけ素早く袋につっこむ。袋詰めのタスクを自ら抱える宣言しているため、店員は私を待つしかない。分かる。)
私:(静寂の中、背後に並ぶ客の視線を感じる)
私:(何とか自分のタスクを終え退場)
特にこの頃は、次々とこのレジに切り替わった時期だったため、不意打ちを食らう事が多かったが、3年程経って客の方がこの仕組みに慣れてきて過剰にモタつくことも少なくなった。
客にとっては金の出し入れをする神経を使う場面であるのに加えて、質問されたり袋を渡したり、または自分で袋詰めしたり、行列になっている客からの無言の圧を感じたりと、人によっては何気にストレスのかかる場面だと思う。
サービスが増えた結果、客のみではなく店員のタスクも増え、割り振りも変わるのもやむなし。
そもそも、いつでも効率よく素早くやり取りが済むべきという考え自体がよじれていて、それぞれが出来るペースでやりゃ良いんだけど。
サービスが増えて行き着いた先に店と客のタスクのアンバランスになっている気がする。
まあ、袋詰めを店員に任せればこんな風に思わないのかもしれないっすけどね。