全てはそういう風には出来ていない
私は歯並びが悪い。
この度、歯並びと管理の悪さから口の中が悲鳴を上げた。歯って失ったらもう戻らない。
ブリッジの為に健康な歯がダメになり、部分入れ歯をしてみて実感するんだけれど、歯は大事!それに尽きる。
異変に気付いたら放置しない。日々の歯磨きをしっかりと行なおうと心に決める。
ということで、歯磨きを試行錯誤。
虫歯や歯周病をなどにしないためにも、日々の歯磨きって結構重要。だけど闇雲に形だけやってても意味がない。歯間に隙間があったり変な方向に生えている親知らずがある私のような者は、歯磨きをしっかりとすることが難しい。
一般的な歯磨きのイメージ、唇を結んだり、軽く開けた状態でシャカシャカとスマートにやる方法しか頭になかった。結果、中途半端に終わり磨いた効果を実感することもなく、習慣として”この程度はやるべき”というレベルで終わっていた。
今通っている歯医者では、治療中に患者に小さな手鏡を持たせてくれ、歯の状態を見せてくれるのをヒントに、小さな手鏡を見ながら歯磨きしてみたら、これが磨きやすい。
案外、自分の口の中の歯の位置や向きが掴めていなくて、ブラシが当たっていない部分があることに無関心だったけれど、鏡で見ながら歯磨きすることでだいぶ解消できる。
口の開け方を変え、ブラシの向きを変え、とにかく汚れを落とそう。となれば、よだれもだらだらというひどい有様になることは避けられない。
特に歯並びが悪い私は”一般的な歯磨きの概念“に合わせていたらダメなんだってことに気付いた。
鏡で確認しながらくまなくブラッシングしようとすると、歯磨きが10分はかかるけれども、夕食後に一回しっかり歯磨きをすれば、朝昼の食後は軽く磨いたり口をゆすいだりする程度でも、一日中口の中が気持ち悪くなりにくく快適に過ごせると分かると、10分かけてもやっておきたいという気持ちが起きて、やらなきゃ→やりたい、に変化し、案外続けられている。
効果を実感することは継続への意欲に繋がる。
歯も人それぞれ。歯磨きの方法も人それぞれ。
歯は働きありきで、そもそも歯は”磨きやすいようになんか出来ていない”。何のために、どういう状態を目指して磨くかが肝だと。
そういうことって、この世の中にたくさんある。
思い込みで目的が置き去りにされた習慣や常識、決まり事は、一般的ではあっても、万人にとって良きものではない。
そもそも、全てはそういう風には出来ていない。
同じ目的を求めても、人によって方法の最適解は違うということ。人はそれぞれこのような小さなことから“多様であることが普通”だなと思う。