小沢健二一曲レビューVol.1「天気読み」
ほげきょうです。
後追い世代なりにソロデビュー〜98年のNYに飛び立つまでに小沢健二がリリースした名曲群を一曲ずつレビューしていこうと思います。
まず第一回目はフリッパーズ解散後ソロになってからの処女作「天気読み」を個人的レビューしていこうと思います。
天気読み
フリッパーズ時代にネオアコ、ギターポップ、マッドチェスター等の先進的サウンドを小山田と鳴らし、解散。そして沈黙の1年間を破り小山田より少し先にリリースした今作「天気読み」。ジャケットにはデニムを履きアリス・クーパーが印刷されたラグランロンTを着て、ギターぶら下げ不機嫌そうな顔を浮かべ立っている小沢。
リスナー達はヘッド博士からどんな進化を遂げたか期待しながら聴いただろう。
しかし曲調はフリッパーズ時代のオシャレなサウンドとは打って変わって音数が減っていたりおとなしい感じでガッカリしたフリッパーズファンも多かったらしい。
小沢はいつまでも引きずらずキッパリとフリッパーズと区切りをつけたかったのだろうか。
この曲のみならず1stアルバムの曲全体がこのような感じなので、フリッパーズのファンジンなどを書いていた故大塚幸代は「歌詞の小沢、音楽の小山田だね」とこぼしていたそう。
歌詞の小沢と言うだけあってメロディはフリッパーズの頃と全く違うが文学的な歌詞は変わらず、むしろより素晴らしくなっていた。
僕はこの曲がメロディ歌詞共に物凄く好きでしょっちゅう聴いている。
特にライブ版が好きで、ファーストワルツの天気読みも良いのだがなんといってもdisco to goで演奏されたモノが至福。
暗い中で赤いライトに照らされた小沢とめちゃくちゃカッコいいイントロ。そこに小沢の「Time keeps on slippin' slippin' slippin' in to the future」とスティーヴ・ミラー・バンドの「フライ・ライク・アン・イーグル」の歌詞の引用。
ここがカッコよすぎる。ヤバい。
その後に本来の天気読みのイントロに移るところもたまらない。小沢ボーカルの良さは勿論の事真城コーラスも素晴らしい。
全体を通して完璧以外の言葉が出てこないライブ版天気読み。気になった方や見たことある方も是非もう一度。
僕はこの曲雨の日とか夜中1人静かに聴きたくなる。
次回は「暗闇から手を伸ばせ」