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団体ツアーと個人客ツアー

 ガイドの仕事は団体ツアーと個人客ツアーに大別されます。
 団体は大抵バス移動、40人くらいまでの定員です。20人くらいまでなら、公共交通機関を使うツアーもあります。
 個人客ツアーはFIT(エフアイティー)と呼ばれて、富裕層のツアーです。
 ガイドの日当というのは、団体でもFITでもそれほど変わりません。旅行社によっては客の人数によって数千円が加算される場合もあります。

自分の性格としてどちらが合っているか考えます 

団体のガイドは

 二種類のツアー内容の違いを大まかに定義してみましょう。
 団体はバラバラな数十人をまとめるリーダーシップが必要です。声が小さい人は無理だと思います。バスにはマイクがありますが、屋外で大声を出さなければならない時もあります。
 日本人のバスツアーを想像してみてください。バスガイドさんのいう事に黙々と従う日本人観光客を思い浮かべませんか。外国人の場合も結構似ています。訪問地の情報、集合時間などにじっと耳を傾けて、ほとんどの方が指示通り行動してくれます。日本人と違うのは、必ず一人か二人、集合時間に遅れる人がいる事。そういう人を叱っても効果はありません。
 最後の人が遅れてバスに帰ってきた時みんなで拍手で迎えるのは、一つの抑止になります。次からは遅れなくなる可能性大です。それでも遅刻がとまらない場合、時間通り帰ってきた人だけにガムやキャンディをあげる事もあります。三日目あたりから遅れる人はいなくなります。
 一つ、団体のガイドに必ず求められる資質があります。ユーモアです。ガイドは移動中ずっと話し続けますが、ただ情報を喋り続けるだけでは聞いている方は飽きて眠くなります。時々ユーモアを噛ませて、笑いで目を覚ましてもらいます。Our guide is funny.と言われたら、最高の褒め言葉と受け取ってください。
 団体では発信七割受信三割と私は考えます。ツアーの情報を正確に全員に伝える事が第一です。そして、その日に行程通りのツアーを終えられるよう時間と人を管理します。団体ツアーの行程表は契約書として定められたものなのです。

FITのガイドは

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