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初めての婚外恋愛③

初めてのエッチで、私のあたまの中は完全に
Mくんでいっぱいになってしまいました。
でもそれは、私ひとり。

釣った魚に餌はやらない
=やった女に連絡はしない

そんなベタな男性心理も、男性経験は過去に4人、
それも遥か昔な私に分かるわけもなく、
何でMくんから全くメール来ないんだろう?
私エッチのときに何かやらかしちゃった?
って戸惑って苦しくて、夜も眠れなくなって
しまいました。
でも職場ではMくんの上司だから、
ちゃんとしていなきゃならない。
隣にいても何も聞けない。
もう混乱して頭の中がぐちゃぐちゃ。

こんな状態は2週間ほどで限界になり、
私はMくんに
「もう関係は終わりにするね。」
とメールを送りました。

「分かりました。」と一言だけの返事。
なんでそんな事言うの?と
引き止めてはくれませんでした。

笑っちゃうほどあっけない終わり方。

ちょうどこの時期、私は仕事でとても大きなイベントの
進行をしないといけなくて、
企画も全てひとりでやっていたから、
失敗しないために区切りをつけたかったし、
何より忙しくて落ち込んでいる暇がないのは
気が紛れてよかったです。

一生懸命仕事に打ち込んで、イベントは大成功。
直属の部下であるMくんにもそのイベントで
役割があって、彼も私情は抜きにして
一生懸命頑張ってくれました。

イベントが終了した後の片づけ中、
私は色んな人にお礼を言って回っていて、
少したどたどしくなったかもしれないけれど、
Mくんにもありがとうを言うことができました。

きちんと目を見て、笑顔で話せたのはいつぶりだろう。

「プリンさん、本当にお疲れ様でした。」と
私が大好きなさわやかな笑顔で言ってくれて、
うれしいやら切ないやら。

その日の仕事帰り、メールの受信音が。

Mくんからでした。

もしかしたらと期待してしまったけれど、
本当にMくんからだとメールを開くのが、怖い。

「今日は本当にお疲れさまでした。
大成功でしたね、さすがです。」
だって。

「ありがとう。Mくんと終わりにしてでも
絶対成功させたかったイベントだったから。
Mくんもお疲れ様でした。」と返信。


すると、今更ズルいよね。


「本当にもう終わりなの?」だなんて。


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