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人生を変えた婚外片想い②・ふたりきり

Aくんとは、挨拶以上に会話するきっかけもないままでした。

私の席から見えるところに座っているけれど、
目が合っちゃうといけないからじっと見ることもできない位置関係。
かろうじて分かったのは、年齢が私の3つ下、そして既婚者だという事。
もっと若いのかと思ったら、私とそんなに離れていないのは意外。
でもね、そりゃあね、やっぱり結婚してるよね。
ただの顔見知り程度の同僚。
それ以上でも以下でもないのだから、
結婚していようがいなかろうが関係なし。

しかも、私はもうあと2週間くらいで別の部署
(そこは私が長年キャリアを積んだ部署かつ希望の部署)
に行くことが決まったから、そうなったらもう
顔を合わせることもなくなって、気にならなくなるかな。

私の会社には休日の電話番みたいな勤務がどの部署にもあって、
私にも今の部署で最初で最後の休日当番が回ってきました。

かったるいなぁと思いながら出勤してみると、

なんと、部屋にAくんが!!

あ~、なんて幸せな休日出勤~✨✨

とは言え、当番のAくん以外にも休日出勤している人が何人かいて
ふたりっきりではなかったんですが。

その日は何だかんだ忙しくて、Aくんのことなんて考えるヒマもないまま、
気付けば夕方に。
そして、いつの間にか部屋には私とAくんのふたりだけに!

「プリンさんって・・・。」

突然Aくんに話かけられました。
「プリンさんって、もうこの部署慣れましたか?」

ななな、なんて優しいの~~。

「う、うん、少しは慣れたよ(私の方が役職が上なのでタメ口)。」

ド緊張💦💦💦

「異動してきて飲み会って行きました?」とか、気さくに話しかけて
くれて、そしてAくんはとても飲み会好きということが判明。
「私は子供がまだ小さいから、なかなか飲みに行けないんだよね~。」
ってついホントのつまんない事言ってしまったあとで、大後悔!
これじゃ会話が終わってしまうし、何よりこれって、
こう受け答えするのが正解なんじゃない?

      ↓   ↓   ↓

「私、もうすぐ別の部署にうつっちゃうからさ、
この部屋の人達で飲みに行かない?」
一緒に飲みに行くようなメンバーなんていないけど、
そこはもう勢いで(笑)!

もうきっとこんな機会は二度とないだろうから、
神様がくれたチャンスに乗っかって、
勇気を出して続けざまに言ってみる。

「ライン教えてよ。」

Mくんと別れるちょっと前に始めたライン、
必要なかったなと思っていたらここで役に立ちました。

Aくんは、夕日がきれいな窓際で微笑んで言ってくれたんです。

「いいですよ。」って。


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