ソロ活女子のススメ~五月女恵のお金問題~

今日は卒論が全く進まなかったんで、ちょっと前からアマプラで観てるドラマについて語ろうと思う。
そのドラマはタイトル通り、「ソロ活女子のススメ」で、たぶん40代の独身女性(江口のりこサン主演)が毎回何らかのイベントや食事をソロ、いわゆるぼっちで取り組むという、ちょっと孤独のグルメにも似たドラマだ。

五月女は、そこまで大きくなさそうな中小規模の出版社に勤める、契約社員という設定だ。そしてほぼ毎日定時帰宅していたり、早上がりもしていたりするので、かなりホワイトな企業に勤めているという感じだろう。

そんな彼女だが、そのソロ活の内容といったらかなりの「豪遊」具合が伺える。
シリーズ1第一話「ソロ焼肉とソロリムジン」、第二話「ソロ動物園とソロ水族館」、第三話「ソロプラネタリウムとソロラブホテル」、第四話「ソロ夜景クルーズ」等々。
ソロ活頻度が月一、二回設定でも、かなりお金を使っている方じゃないかと思う。
ある程度の店だと焼肉は1人で5000円程度はかかるだろうし、ソロリムジンは確かドラマで25000円はかかっていた。また、動物園と水族館は確かにそこまで入場のみにお金はかからないかもしれないが、園内で色々ものを買ったり、ご飯を食べたりすると、やはりそこそこお金がかかる。

これが、年収1000万超えのバリキャリウーマンの話だと、激務の間をぬってソロ活で豪遊する話として成り立つのだが、東京という家賃もそこそこ高い地域で、将来のお金も気になる40代の独身女性が、ここまで豪遊することは可能なのだろうか?

むろん、五月女恵はソロ活以外ではかなり倹約家なことがドラマの端々でうかがえる。
着ている服は、都会的で小奇麗なものだが、コートなどの大きいものは同じアイテムを繰り返し着用しているし、ヘアスタイルも大胆に変わらないことから、被服費・美容代にはかなり節約を心掛けているのではないか。

また、彼女は同じ職場での飲み会をほぼほぼ断っている。つまり平日に浪費的なお金の使い方をするような人物ではないのだろう。

かといって、ドラマのように40代派遣の独身女性が、毎回ここまで豪遊することは可能なのだろうか?どんぶり勘定だが、ちょっと計算してみようと思う。

まず東京の派遣社員の平均時給は1697円。
約1700円として計算すると、一日8時間、20日出勤した場合平均月給が27.2万円。
手取りにすると21~22万円という。

……これは、思っているより少なくないか??

で、40代の派遣社員の平均月給も確認できたので、貼り付けておく。
平均時給1,671円 平均月給29万円 手取り平均22~24万円

こう比較して考えると、40代の派遣社員はある程度残業でお金を稼いでいるようだ。五月女恵が残業ほぼ無し、東京勤務であることを加味すると、手取り23万~24万程度と考えるのが妥当なのではないだろうか?

よし、じゃあ仮に手取り23.5万円の中でソロ活をしていると考えよう。

次に生活費の計算である。
東京の女性1人の家賃は8万円程度らしいが、もう少し離れたところに住むと平均家賃6万円程度でおさめられるという。
あるサイトに女性の1人暮らしにかかるお金を計算してあったので、それを引用しよう。

女性が東京都で一人暮らしをする場合、約125,000円(住居費を除く生活費)+家賃約69,000円が目安となり、毎月194,000円程度かかる計算になります。

…なるほど?家賃はおそらく妥当だろうが、生活費はもう少し詳細に確認しよう。

<社会人女性の一人暮らしの生活費例>
食料:29,405円  
光熱・水道:8,530円
家具・家事用品:7,440円
被服及び履物:10,314円
保健医療:6,251円
交通・通信:20,846円
教養娯楽:17,964円
その他:24,617円
→合計125,367円

五月女恵のケースを考えるに、その他(交友関係)的なものにはここまでお金をかけていないのではないか。よってその他は1万円ほどにしておこう。
また、被服費も節約しているように思う。月1万は多すぎるので、その半分の5000円と考えよう。交通・通信だが、東京の交通費は安いこと、また通信費も拘らなければ格安スマホに変更して安くできること、そう考えると、これも半額の1万円に。教養・娯楽費はのちに考えるソロ活費として考えたいので、ソロ活以外の趣味かなにかで購入するだろう10000円のみ残しておこう。

ということで、五月女恵の家賃とソロ活を除く倹約生活のお金は86,940円かかることが分かった。
そして、これを家賃69000円と合算すると、合計155,940円(かなり節約した場合だから、これより多額になる可能性も大いにあるぞ)。

五月女の手取りを23.5万円と仮定すると、235,000-155,940=79,060円
よって、五月女のソロ活費の上限は月7万9千円と相成った。

あれ、結構豪遊できんじゃん!

シリーズ1だと、第一話のソロ焼肉とソロリムジンで5000円+25000円で一日最低3万円
第二話は動物園と水族館で入場料600円と1350円。色々ご飯も食べると昼1500円、夜2500円と考えて、合計5950円。移動費1500円を含めても一日7450円。
第三話はソロプラネタリウムとソロラブホ。ラブホはバリアンでデイユースだと高い部屋で15800円程度。ご飯も食べていたから、2500円追加で、18300円。
プラネタリウムは有楽町にあるプラネタリアTOKYO。音響のいい部屋で(多分…)一般席と特別席2回鑑賞したので、お値段1900円+2400円。合計4300円。
てことで合計22600円。

ほうほう。第三話までに五月女は60,050円ソロ活費として使っている。
それでもまだ、79000-60050=18,950円 約19000円残っているのである。

だから、五月女は多分月3回から2回ぐらいの頻度でソロ活を楽しんでいるのではないかと思う。これが現状お金を考えた上での上限活動頻度だ。

検証結果、五月女恵は月2、3回の頻度でソロ活しており、貯金は最低月19000円程度である。つまり、金持ちでなくとも、五月女の生活をマネすることは出来る。

尚、もし毎週4回ソロ活しているのだとしたら、残り19000円での活動となる。まったくの不可能ではないが、かなり家計的に危うい生活をしていると言わざるを得ない。

40代単身世帯の貯蓄額の平均値をみると559万円、しかし中央値では47万円。単身世帯は思っているより皆貯金を意識していないようだ。だから、五月女恵が貯金をソロ活に限界までいそしんでいたとしても、非現実的とまでは言えないのだろう。

それと私はこれの他に「五月女恵、金持ち説」も支持している。
五月女の出身地は不明だが、あの年になっても独身で悠々自適に暮らせるのには、なにか精神的に余裕に成程の背景があるのではないか。

説その1:五月女、実家太い説
そのままの通り、五月女恵は実家が太い可能性がある。家は親からもらったマンションで住んでいるかもしれないし、生前分与といって、毎年100万程度親からお金をもらっているかもしれない。

派遣という不安定な働き方で、ああまで職場に媚びず、マイスタイルを貫く彼女の生き方は、実は実家という心強い存在がいてこそ成り立つのかもしれない。

説その2:五月女、準FIRE説
実は、五月女恵はFIREできるか、またはそれに近いぐらいの資産を持っているのかもしれない。前職はバリバリのキャリアウーマンで、今の職場なんて目じゃないような年収の職場で働いていたが、40歳を機にセミリタイヤ。若いころからの夢だった出版関係の仕事に派遣という立場ながら挑戦して、第二の人生を送っている女性。こうとも考えられる。
つまり、五月女のソロ活での豪遊は、20代30代で稼いで投資をしてきた余力の資金で行われており、準資産家の五月女にとって、あの程度の豪遊などまったく家計を脅かさない片手間の遊びなのだ。

説その3:五月女、設定そこまで重要じゃない説
そのままである。五月女恵はあくまでフィクション。架空の人物である。我々視聴者も少なからず、独身女性がソロで何かを楽しんでいる姿をみたいのだから、五月女には現実的なお金の心配をしているシーンなど必要ない。だって、40代派遣社員の女性の貧困の姿が見たいなら、ドキュメンタリーなりNHKなり、違う番組を見ればいいだけだからである。設定なんてがばがばでも、みてて楽しけりゃいいのだ。


なーんて言ってる間に、夜が明けてしまった。




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