ICU新人看護師が先輩から指導されたポイント②「血ガス」の話
優しい皆様左下からこんにちは、メジェドです。
新人ICU看護師時代、日々先輩から扱かれ生き抜いてきた中堅看護師です。
今回はこれまた基本にして奥深すぎる「血ガス」の話です。
血ガスって何?
メジェドが呼吸器患者を持ち始めた時、先輩からこんなツッコミを受けました。
「血ガスのどこ見てこの患者さんの呼吸アセスメントしてるの?」
ん?血ガスだもん、pH・PaO2・PaCO2見てますよ?
確かにSpO2も90%台半ば、PaO2も低下傾向だからさっき医師に相談電話したよ?
先輩から大きな溜息。
「それしか見てないの?酸素化が悪くなってるのと換気が悪くなってることは違うよ?」
え?血ガスって、分からない……
血ガスを理解するには
血ガスの理解は
①「血ガスで分かる4つのこと」を
「どの数値で評価」して
②「患者の体がどうなろうとしているのか」を考える
ことが重要です。
①血ガスで分かる4つのこと
血ガスで分かることは以下の4つです。
酸素化
換気
腎機能(代謝機能)
酸塩基平衡
新人看護師がまず躓くのは、1と2が混合することではないでしょうか?
上記の例では、実際には患者の換気機能には変化がなく、術後の出血によりHbが下がって酸素化が悪化していた。というオチでした。
4つそれぞれの定義や、その評価をどの数値で行うかをしっかり理解するとその後の勉強が楽になります。
②患者の体がどうなろうとしているのか
血ガスの良いところは、患者の体が恒常性からどう外れようとしているのかを評価できるところです。
『正常の範囲から 何らかの原因 に どちらかの方向 に 引っ張られてる
だから、原因とは反対方向 に 引っ張られてる力分 元に戻す ための治療をする』
メジェドのイメージはこんな感じです。
特に腎臓系、透析しそーーーって時とかは
多分HDはするけど、これ見るとそんなに長くやらんかも、でもECUMはやるかも。
とか、何となく予測できたり。新人あるあるなこの後何するか分からないが少し解消すると思います。
頭の中で綱引きイメージを持ちながら血ガス値を見ると、少し見えてくるものがある、かも?
新人メジェドが行っていた対策
①血ガスを見る順番を決める
勿論、患者の疾患によって優先順位はあります。
しかし新人メジェドは優先をつけて血ガスを見ると必ずと言ってほど見落としができてしまいました。
・血ガスを見る順番を決めておき、一回は全部の数値に目を通す。
・4つの分かること全てを一回自分の中で評価しておく。
だんだん慣れてきて、ざっと速読してからじっくり優先すべき項目を見ることができるようになります。
②先輩に報告しつつアセスメントを聞いてもらう
ぶっちゃけ聞いてくれる雰囲気な職場なのか、優しい先輩なのかによります。
なので話半分に聞いてください。
メジェドは新人時代、どんなに怖い先輩に報告するよりも医師に報告する方が緊張する人間でした。
医師には簡潔に要領良く報告しなきゃ、医師は忙しいから。
と、とても緊張しながらいつも報告してました。
先輩に先に怒られておけば、医師には迷惑かけず要領良く報告できる!
こんなスタンスです。
その日のリーダー先輩に、医師に報告する前の相談がてらアセスメントを聞いてもらう。
意外と良い指導してもらえるのでおすすめです。
怖い先輩でも
「まあ怒られるために聞いたとこあるし、怒られて当然当然♪次行こ〜♪」
というメンタルで報告していました。
気持ちの持ちようも大事です。
以上、メジェドが怒られた「血ガス」の話でした。
少しでも参考になれば幸いです。