なぜ統失 第4部「2度目の強制入院」⑧作業療法✨「OT」と「SST」に参加する。
前回のお話🔽
一ヶ月の入院延長が決まった後、
週に1度か2度、
OTと言う物に参加しないとならなくなりました。
担当の看護師さんからの強制命令です。
どういう物かと言うと、
幼稚園のお遊戯レベルのゲームをしたり、
小学校低学年向けの漢字、計算ドリル、まちがいさがし、塗り絵、
折り紙や簡単な工作をしたりと、
要は作業療法と言われる物です。
統失と認定されて、
大量の薬を飲みだしてからは、
こんな幼稚園レベルのお遊びまで、
やる気が起きないくらい無気力状態に陥ってしまいました。
こんな馬鹿馬鹿しい事やりたくない…
一体、なんの意味があるんだ…
ずっとベッドに横になって本を読んでいたい…
まだアカシジアの症状が少し残っており、
一時間近く、じっと椅子に座っている事にとても苦痛を感じます。
OTの時間が嫌でしかたがありませんでした。
統失になる前までは、
ミクロンオーダーの金属加工職人だったので、
手先の器用さには自信があったのですが、
薬を飲みだしてからは、
手が小刻みに震え、
頭も働かず、
簡単な作業も困難な状態に陥ってしまいました。
この時は、この症状が薬のせいだとは一ミリも考えていませんでした。
薬を辞めた今では、
どんな作業もデイケアのスタッフ以上に早くこなすことが出来ます。
OTの他に、
週に一度、SSTと言う物にも参加しないとならなくなりました。
これも有無を言わさず、
担当の看護師さんからの強制命令です。
恐らく、主治医のアタオカ先生が指示を出したのでしょうが、
アタオカ先生は入院患者の診察をしません。
恐らく、担当の看護師さんが状況を紙で報告し、
先生からの指示を仰いでいるのでしょう。
SSTとは、何をするのかと言うと、
日常会話など、
対人関係のリハビリ教室です。
初めに、5分間くらいのスピーチをみんなの前でします。
スピーチの内容は何でもいいという事になっていました。
病棟にいるとなんにもネタがないので、
適当に、その日の新聞の記事の内容をメモって、
それをそのまま話す人が多かったです。
これをやると、なるべくメモを取らないで話して下さいとスタッフに注意されます。
薬で呂律が回らない患者さんも多く参加しており、
何を言っているのかさっぱり聞き取れません。
司会のスタッフが患者さんに顔を近づけ、
詳しく内容を聞き取り内容を通訳します。
僕もかなり滑舌が怪しくなっていました。
スピーチが終わると、
次は、聞き役の患者さんからの質疑応答タイムです。
お互い頭がおかしくなっているので、
質問も回答もトンチンカンな物ばかりになってしまいます。
スタッフが訂正とアドバイスをしに入ります。
これも一時間の予定となっており、
時間が余ると、しりとりやなぞなぞ等の、
簡単な言葉遊び的な物をやらされます。
このSSTの時間も大嫌いで、
毎週、この時間が訪れるのを、
ガクガクブルブルしながら待ち構えていました。
薬でドーパミンを過度に抑えられてしまうと、
簡単な会話を交わす事すらおっくうになってしまいます。
こんな何も無い狭い所に、
何ヶ月、人によっては何十年も閉じ込めておくから、
生活、対人能力がどんどん衰えていくのです。
こんなお遊びをさせるのではなく、
薬を減らし、外で活動生活を送るのが一番のリハビリだと僕は思います。
次回へ続く🔽