なぜ統失 第５部 「デイケア＆自宅療養編」②「デイケア通所初日」✨️農作業。
前回のお話🔽
デイケア通所日初日。
朝早く、送迎車に乗り込み、精神病院と同じ敷地内にある丘の上のデイケアまで辿り着きました。
まず受付でロッカーの鍵を借り、貴重品をロッカーに預けました。
「初めにミーティングがあるから食堂で待っててね」
前日に、施設の見学と説明を受けに行っていたので、食堂の場所はすぐに分かりました。
９時半なるとミーティングが始まりました。
簡単な挨拶と、本日行われるプログラムの内容の説明があり、
ミーティングの最後にメンバー全員でラジオ体操をします。
現場猫時代にも毎朝ラジオ体操をやらされていたのを思い出します。
体操が終わると、
次は朝の掃除の時間です。
モップや雑巾を持って、
各自、ホワイトボードに自分の名前が書かれている決められた場所の掃除をします。
掃除が終わると
１０人位の幾つかの小グループに別れ、
もう一度、職員さんを中心に朝のミーティングを行います。
このミーティングでは、
各自、今日何をする予定なのかを皆の前で発表します。
ミーティングが終わると、
休み時間を挟み、
10時半から11時半まで、
その日の行われるどれかのプログラムに参加します。
初日の休み時間、
いきなり変なおばさんが声を掛けてきました。
僕の事を色々と聞いて来ます。
今回のデイケアでは、
毎日この変なおばさんに付き纏われました。
おばさんと話しているうちに休み時間は終わってしまいました。
それから何をしていいか分からず、
ぼんやりしてると、
スタッフと思われる人が、
「にゃぶりえるさん、農園に出てみる？」
と声を掛けて来ました。
デイケア初日のプログラムは農作業です。
キツそうで嫌だったけど、
断る事が出来ず、農園に出る事になりました。
農園は、学校のグランド位の広さはあろうかと言う本格的な物でした。
その日はじゃがいも掘りをやさられました。
じゃがいも畑もかなりの広さがあるので、
小さなスコップで一つ一つ丁寧に掘るのでは無く、
大きな鍬で耕すように掘り出します。
鍬で掘るのは初めてなので、
掘り出す際に何度もじゃがいもを傷つけてしまいました。
スタッフに掘る時のコツを指導されますが、中々上手くいきません。
誰かにもうにゃぶりえるさんにやらすなと言われてしまいました。
僕もやりたく無かったので掘るのを止めました。
外に突っ立っているだけでも辛いです。
ぼぉ〜っと、突っ立っていると、
じゃがいものツルの片付けをしてくれとスタッフから指示を受けました。
入院中は、ずっとベッドに横になって本を読んでいたので、
体力の衰えも激しく、
これだけでとても疲れてしまいました。
（まだ退院したばっかりです）
農園で作っている野菜はここで販売をしています。
（メンバーさんは割引価格で購入する事が出来ます）
今回の件で、もう二度と農園には出ないぞと強く心に誓いました！
農園が終わるとお昼休みの時間です。
お昼の給食は入院中の病棟と全く同じメニューでした。
お昼ごはんを食べ終わると、
午後の活動時間まで休み時間です。
椅子に座ってぼんやりと過ごしていると、
様々なメンバーさんが声をかけて来ました。
ここで強く印象に残っている患者さんの話をします。
ある４０代のおじさんは、
20年以上、ここの閉鎖病棟に入院していたそうです。
40キロ以上離れている市外の自宅から、
毎日電車でデイケアに通って来ています。
デイナイトケアに参加しているので、
晩ごはんを食べてから家に帰るそうです。
僕は、そんなに長く入院していた人がいるとは知らなかったので、
びっくりすると同時に、
精神病院がますます怖くなりました。
この施設の中では、
当時の僕はかなり若い方だったので、
おしゃべりなおばちゃん達に沢山声をかけられました。
雑談の中で薬の話になったので、
僕は、毎日20錠位薬を飲んでいると話を振りました。
「にゃぶりえるさん、アタオカ先生にしては薬の量が少ないね」
「症状が軽いんじゃね」
「はぁ‥」
同じ病院内でも、
主治医によって治療方針が異なり、
薬の処方量も違うらしいです。
この時は、単純に少ない方なんだとしか思いませんでしたが、
今考えてみると20錠でも少ない方だなんて、
とんでもない話だと思います！！
一体、他の人は何錠位薬を飲まされていたんだろう…
デイケア初日の午後は、
何のプログラムに参加したのか良く覚えていません。
３時になると終わりのミーティングが始まり、
各自、今日のデイケアで何をしたのか発表をします。
大した事はしていないのにとても疲れてしまいました。
他剤多量処方で酷い陰性症状だったって言うのもあるけど、
初日だけで、もうデイケアに通うのが大嫌いになってしまいました！
次回へ続く🔽