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なぜ統失 第7部「現代デイケア編」㊱ハイブリッド催眠講座。

前回の続き。

無料催眠術講座が終わると、

そのまま引き続き、
ハイブリッド催眠講座を行う様です。

「えぇ〜、二人共参加されるんですよね?」

「えぇ〜っと、一応…振込の方は…もうされてるんですよね?」

有料の講座なので、田村さんが確認を求めてきました。

「はい、振り込みましたよ」

一応確認して貰おうと、
日本催眠術倶楽部からの、
領収メールを田村さんに見て貰いました。

「いや、別に疑っている訳じゃないんですけどね」

ちょっと機嫌悪そうに、田村さんが答えました。

{確認の為にメールを見て貰おうと思っただけなんだけど…必要無かったのか…ちょっと出過ぎた真似しちゃったなぁ…}

この時はそう思いましたが、
今考えると嫌な言い方だと思います。

続いて、

「振り込みました」

地元の催眠術師の方が返事を返しました。

「あっ、はい

田村さんは普通に一言返事を返しました。


受講の確認が終わり、
ハイブリッド催眠講座が始まりました。

無料催眠術講座に続いて、
同じく4時間の講座です。

合計8時間と長丁場になりましたが、
この間、不思議とお腹は空きませんでした。

講座が始まると、田村さんが、

「早速ですが、伝授の方を初めにやっちゃいたいと思います」

なんの説明も無しに、
いきなり伝授が始まりました。

脳に何か情報を書き込むのだそうです。

「では、手を膝の上に置いて、手のひらを上に向けて、なるべく何も考えないでぼけぇ〜っとしてて下さい」

約20秒位、
言われた通り、ぼけぇ〜っとしていると、

「はい、これで伝授完了です」

《えっ、もう終わったの? 別段何も感じなかったけど…》

「ハイブリッド催眠を使う時は、労宮(手のひらの真ん中辺りにあるツボ)を指で押さえて、『ハイブリッド催眠!』と、心の中で唱えて下さい」

あとは、催眠を掛けたい相手に手を向け、
上から下へと撫で下ろす様に腕を2〜3回上下させながら、
念を送ればいいだけだと説明を受けました。

慣れたら腕の動作無しでも、
意識するだけで掛けられる様になるそうです。

「とりあえず、初めの一週間位は毎日やって下さい」

「一週間位やれば脳に定着するので、あとはもう大丈夫です」

催眠暗示が定着するような感じなのかな?

「遠隔でも出来るんですか?」

ブログに遠隔でも出来ると書いてあったので、
一応聞いてみました。

「えぇ、写真なんかがあるとやりやすいですよ」

写真に向かって手を振ればいいそうです。

これもかなり胡散臭く感じました。

ハイブリッド催眠についての説明はこれだけでした。

僕は試しに労宮を押さえて、
心の中で、『ハイブリッド催眠』と唱えてみました。

別段、自分の身体に感じることは何もありませんでした。

《本当にこれだけで催眠を掛ける事が出来る様になったのか?》

胡散臭い感じがさらに漂ってきました。

続く。

次回:ハイブリッド催眠の練習。




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