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なぜ統失 第7部「現代デイケア編」④販売中止の劇薬(ベゲタミン)💀が病院で処方される!?

前回のお話⬇️


今回は、依存性が強く、薬物乱用の観点から販売中止となり、飲む拘束衣とも言われた最強の睡眠薬、ベゲタミンについて、ひとつ思い出した事があるのでそれを語りたいと思います。


ベゲタミンは同社の登録商標(第5234290号)である。 処方箋医薬品であり、世界でも日本でのみ流通していた。 劇薬、習慣性医薬品、麻薬及び向精神薬取締法における第三種向精神薬の指定があった。 2018年3月31日に経過措置期間が終了し、薬価収載から外され過去の薬剤となった

Wikipediaより。


デイケアに通い出し、

約3年経った頃、

(2017~18年頃)

僕と仲の良い女性患者さんが、

あまり調子が良くないそうで、

東京の某・有名大学を卒業されている、

頭の良い男性患者さんに、

自分の処方薬についての相談をしていました。

別の場所から上の空で話を聞いていると、

その頭の良い男性患者さんが突然、

「その薬、劇薬ですよ!!」


と、大きめの声を上げました。

すると女性患者さんが、

「なん…私は劇薬を飲まされちょるっちゅうことなんか…」


頭に血が登って興奮し始めました。

そして何かを叫んだ所で、

デイケアの男性スタッフが詰所から駆けつけて、

羽交締めで取り押さえられてしまいました。

そのまま診察室へと連行され、

一年以上の強制入院となってしまいました。

「それ、劇薬ですよ」

と、指摘した男性患者さんは、

その後、男性スタッフさんに、

「まぁ、確かに劇薬なんじゃけど飲まんといけんのんじゃけぇ」


てな感じでお説教を受けていました。

その女性患者さんとは今でも一緒に色々な話をします。

この時の薬は、やはりとっくの昔に販売中止になっているベゲタミンの事だったのだそうです。


まだ在庫が残っていたのでしょうか…

以前、僕の主治医だった先生は、

この病院では処方出来ないと言っていましたけど…⬇️

同じ病院内でも先生によって治療方針が異なるのでしょうか…

(かなり異なります)

この女性患者さん、

初めに精神科を受診した時に、

自律神経失調症だと診断を受けたそうです。


暫くして、統合失調症に病名が変わり、

入退院を繰り返し、

この事件の後、退院後してから、

今の主治医に変わり、

今度は双極性障害だと診断を受けているそうです。

とっくの昔に製造中止となった、

劇薬のベゲタミンを処方していた先生も、

齢80を遠に超えたおじいちゃん先生でした。

この先生の時に、

統合失調症だと診断受けたそうです。

この先生が主治医だった期間中、

両手で数え切れない程、入退院を繰り返したと言っていました。

お亡くなりになる寸前まで病院で働いていました。

よく診察中に証券会社から電話が掛ってきて、

売るとか買うとかの話を、

診察中の患者の前でしていたと聞いています。


だいぶ負けが込んでいたらしいです。

この先生の患者さん達が、みんな入退院を繰り返しているという事で、

看護師さん達の間でも有名な話だったそうです。

ある日、この病院の心理士さんが、

その女性患者さんに、

「もしかして薬が合ってないんじゃない?」


「私が先生に話してみる」


と、言って話を通してくれたそうです。

そして、話が通り、

今の薬に変わってからは、

すごく身体が楽になったと言っていました。

この心理士さんの方がおじいちゃん先生より医師に向いてるんじゃね?🧐


この女性患者さん、

それから5年以上、

調子を崩す事も無く、

今も元気にデイケアに通っています😃


次回へ続く。



















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