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なぜ統失 第4部「2度目の強制入院」⑨仙人の歌声✨閉鎖病棟はやかましい。
前回のお話🔽
入院が長期に渡ると、
何度か病室とベッドの引っ越しを経験する事になります。
患者さんが頻繁に入退院をされるので、
ベッドの配置換えを行います。
過疎化の進む、
ド田舎のバカでかい(7階建て)精神病院ですが、
何故か常に満床です。
他の精神病院もそうなのでしょうか?
ある日、僕のベッドのある病室に、
大の苦手な仙人さんが引っ越してきました。
仙人は病室でイヤホンをせずにラジオを聞きます。
ラジオは壊れているのか、
チューニングが合っていないのか、
ガーガーとやかましい雑音だけを、
1日中、大音量で響かせ続けています。
僕は、ベッドでずっと読書をしていたので、
気が散って読書に集中出来ず、
ずっとイライラしっぱなしでした。
それだけではありません。
仙人さんは、
イヤホンをせずにラジカセで音楽を掛けながら、
それに併せて、
大声で昭和初期の演歌を歌います。
超音痴なので、
これも迷惑極まりありません😩
注意してトラブルになると保護室行きになるし、
直接訴えかける勇気は無いので、
聞こえない様に、
時々小声で、
「ちっ、うるさい!」
と、呟いていました。
すると、隣りのベッドで寝ている新聞記者さんに聞こえた様で、
「わしもうるさいと思ってたんよ。言ってきちゃる」
と言って、
ナースステーションまで直接訴えに行きました。
(新聞記者さんの話🔽)
しかし、いくら待っても看護師さんはやって来ず、
仙人は毎日歌い続けました。
新聞記者さんは、
それでも諦めず何度か呼びに行ったけど、
看護師さんはやって来ないので、
数日後、
「嘆願書を書いて出そう」
と言い出し初めました。
新聞記者さんが嘆願書を書き、
同室の患者さんにサインを求めて回りました。
6人部屋の病室で、
仙人さんを除いた4名が嘆願書にサインをすることに同意しました。
新聞記者さんは、
「これで看護師さんも動いてくれるじゃろう」
と、満足げな顔でナースステーションまで提出しに向かいました。
しかし、いくら待っても、
看護師さんは注意をしにやっては来ませんでした。
もし、まだ頭がしっかりしている人がこんな事をすると、
保護室(牢屋)行きとなるのは間違い無い筈ですが…
仙人は保護室の常連さんなのですが、
何度保護室に入れても、
反省の色はなく、
また出てきては同じ事を繰り返すので、
注意するだけ無駄なので、
看護師さん達も諦めて放置プレイなのでしょう。
結局僕は、それから退院するまで、
ずっと仙人のうるさい歌声と、
ラジオの騒音に心を悩ませる事になりました。
時々、ここに入院してゆっくり療養してみればって言う界隈の方がいますが、
こんな所で心静かに療養なんてとても出来ませんよ!!
ストレスが貯まる一方です😩
試しに一回、自分がここに入院してみろよ!
誰でも狂っちゃいますよ?
次回へ続く🔽