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手術終了、そして予後



こんにちは。

本日は手術が終了したところから…




私の目が覚めたのは、手術が終わった手術室の中…とかだった気がします。


意識は朦朧としていましたが、担当医の先生に
「きまるんさん、無事終わりましたよー」
とトントンされて起きた気がします。



移動するベットの上でぼーっとしたまま病室に向かう途中、手術中待機していてくれた両親に会うことができました。

父親の私の名前を呼ぶ声と、母親の「良かったね、頑張ったね、」と涙混じりの声が聞こえて、目を合わせて頷いた気がします。もうこの辺は意識はありましたが朧げです。



手術自体は5,6時間とかだったんでしょうかね、、
9時とかに病室出発して、15時くらいに終わりました。



そこから普通の病室ではなく、ナースセンター真横の、ICU…というより要観察が必要な患者部屋(笑)みたいなところに運ばれました。



そしてここからが地獄の術後明け1日目の開始でした…



まずベット上絶対安静はもちろんですが、体勢を変えるために寝返りを打つのにもナースコールを押さなければいけないこと。


水も飲めない。
全身麻酔だったので、気管挿管して呼吸コントロールしていたために、喉がはちゃめちゃに痛い。

喉が痛かったら水で潤したいじゃないですか…飲めないんですよ……絶対に飲み込んじゃダメだからね、と言われながら口に水を含み吐き出して口内を潤わすだけという苦行(笑)



そしてなんと言っても1番辛かったのは腹痛。
頭の手術したのに頭の痛みは?って感じですよね。そんなことより腹痛です。

多分運ばれた部屋のエアコンが効き過ぎていたのでしょうか…術前も絶飲食だったし術後は一滴の水さえも飲んでないのにお腹が痛い。お腹を下している時のあの痛み方です。

なんでも全身麻酔のために胃腸も動きが正常じゃなくなるからそれでかな…?とのことだったんですがマジで腹痛い…でもトイレには行けない。

ナースコールでそれを伝えたら、腰の下に簡易便座みたいなものを差し込んでもらってするという、人生で2度と経験したくない羞恥エピソードナンバーワンです。

すぐには治らず夜中に4,5回繰り返した後に看護師さんが温かいカイロみたいなものを持ってきてくれて、それをお腹に当ててやっと落ち着きました。
「何も食べてないのにね〜冷えてたんだね〜」
って看護師さんがおっしゃってました。
やっぱり部屋が寒すぎたんですね…でも体はめちゃめちゃ汗だくで暑かったんですよね。


肝心の頭はというと、頭皮を切り開いて頭蓋骨を開けたにしては特に今までより痛みが強いとかはありませんでした。

ただ何かが頭に繋がっている……
赤い液体の入った袋です。
初めはギョッとしてしまいましたが、頭蓋骨と頭皮の間に溜まる不要な血を抜くための管が入っているようで、そこからの血を溜める袋でした。

ということはまだ頭皮に穴空いてるってことか…自分の血液溜まりの横で寝るのか…などどあまり深くは考えずにおくことにしました笑


とりあえず16時ごろからその病室で過ごしました。喉の痛み、腹痛、頭痛。。。


これらも寝れればまだ良かったのかもしれません。
しかし寝れない。
もちろん麻酔で1日寝ていた分眠気がなかったということもあると思いますが、問題はこの病室。


詳しくは分かりませんが、呼吸がうまくできない、もしくは嚥下能力かなにかでたんが溜まってしまってもうまく飲み込めない、などの頻繁に吸引が必要な患者さんたちが集まっていたのだと思われます。


皆さん心電図をつけているために、めちゃめちゃ頻繁にこのアラートが鳴ります。そしてゼーゼー、ゴフッ、と苦しそうな呼吸音…

聞くに耐えない苦しそうな呼吸音と心電図のアラートで気が狂うかと思いました。まじで。



などなどの要因で、ほぼ寝れずに朝を迎えました。
これが多分入院中1番しんどい夜でした。



朝、やっと飲水許可がおり水を飲むことができました。そこから昼にCTを取って問題がなかったため、頭に繋がってた血袋撤去。



こちら麻酔も何もなく、シンプルに抜きます。


頭蓋骨と皮膚の間をズリズリ〜と管が抜けていく感じがしっかり分かりました。痛い。
そして抜いた場所もそのままきゅっと縫います。

もう一度言いますが、麻酔も何もなくシンプルにやります。


痛すぎてもう笑ってしまいました……人間本当に痛い時は笑ってしまうって本当ですね笑

と言っても先生が手際よく丁寧にやってくれたのですぐ終わりました。




この時点ではまだ変わらず頭痛もありました。
あと喉はめちゃめちゃ痛い。
風邪で喉が腫れで痛い、とかの比じゃなくもう完全に傷がついている痛さです。
これは日が経つにつれ良くなるとのことだったので我慢するしかありません。



そして夕方、先生にこの部屋は本気で本当に無理です…と懇願した結果、普通の4人部屋に移してもらえることになりました。
もう一晩ここで耐え抜く自信はありませんでした。


そして4人部屋に移動させてもらい、ここまでずっと横になっていましたが、車椅子に座ってみようとの事で術後初めて体を起こしました。


車椅子に座った瞬間、血がサーーーッと下に降りていく感じがわかりました。
人生で初めての感覚。
人間1日寝たきりだっただけでこんなになってしまうのか…と。

でもなんだか一歩ずつ普通の人間に近づいていけている気がして、少し明るい気分になりました。


30分ほど車椅子に座りながら外を眺めていたら、夕食の時間。2日ぶりの食事です。

術前には頭痛でほとんど食べれていなかったのに、手術が終わって気持ち的にも楽になったからか、食欲も少し出てきていました。

全粥のハーフ食を割としっかり食べれました。
本当に普通の人間に近づいてきていて回復を感じていました。




術後3日目には包帯を取ってもらえて、シャワーも浴びれるように!
ネットの中で血だらけでガビガビに絡み合っていた髪の毛もやっと洗うことができました…


この頃には頭痛もだいぶなくなってきて、今までのことが嘘のように元気になってきていました。


ただ術後の影響で、排出しきれなかった血液が下の方におりてきて、顔がパンパンに浮腫んでいました。
のちのち自撮りを見せたらみんなに笑われました笑
見た目以外は、痛みや熱、違和感などもなく、2,3日でほほ元通りになりました.


その後は順調そのもので、食事もしっかり食べれるようになり、頭痛も減り、痛み止めをもらう事もほぼなく、携帯もテレビも小説も好きなことをして過ごせるようになりました。




それとリハビリ。



寝たきりだったため、歩行訓練。

初めはベット上でのストレッチや足のみの動き、次に点滴スタンドを持っての歩行、無しでの歩行。
最後に階段の上り下り。

これらは特に麻痺もなく、筋力が戻ってくればなんの問題もないでしょうとのことで、数回やって終わりました。



次に頭の手術のため、言語や思考力。

口の動作や滑舌に問題がないかの会話のチェック、小学生の問題集みたいなものでの思考力に障害が起きてないかのチェック。

これも特に問題なく、暇つぶし用にナンプレの問題をたくさんもらって、こちらも数回で終わりました。


そして問題は手のリハビリ。

術前には、もうほぼ思い通りに動かなかった左手。
術後にはなんとなく動かせてはいましたが、今まで通りまでの回復には至っていませんでした。

そこで作業療法士の方と一緒に、粘土を使って力の入れ具合を試したり、積み木を動かしたり、物をひっくり返したり、細かいものを重ねてたり、、、と、リハビリを重ねて、日常生活には問題がないくらいに左手も元通りになりました。



そんなこんなで手術をしてから10日後、抜鉤。
抜糸ではなく、ホチキスの針みたいのをとっていく抜鉤です。

こちらも麻酔は無しです…!

ピンセットでホチキスの針の大きいバージョンみたいなのをつまんで抜いていくわけですが、抜くこと自体はそんなに痛くなかったです。いや痛かったですが。(どっちだ)

何が痛かったって、皮膚とホチキス針の間にピンセットをねじ込む時が痛かった……
ちょっと浮いてる針はポイポイ抜いてってくれるのですが、
「ここちょっと痛いよー」
と言いながら、皮膚にくっついてる針の間にグイッとピンセットを捩じ込んでポイっととります。
それが何箇所か。

痛くてちょっと涙出ました。笑



これで抜鉤も済み、頭もあまり気にせず洗えるようになり、点滴も心電図も外れてましたので、
腕に患者管理タグがついている以外は、
もう普通の人間になることができました!

緊急搬送されてから数えると、約3週間での出来事でした。



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