こっくりさん
この病気になる前に、夢に亡くなった幼馴染が出てくるようになりました。
「どうしてかな〜?」と不思議に思っていました。
そして、昔の事を思い出しました。
中学生の頃、こっくりさんが流行りました。
私は剣道部に所属していて、その部室で友達とコックリさんをやっていました。
アレって不思議ですよね。
本当に動くんですから。
すると、耳が詰まった感覚になりました。
「あれ?どうしたんだろ〜?」って考えてたんですよ。
コレって海に潜った時の感覚だなって。
そして、突然思い出したんです。
私は小学6年生の時に隣町に引っ越しました。
その前に住んでいた村で幼馴染の女の子がいました。
その子のお父さんが海で亡くなったんです。
小学4年生くらいの時だったと思います。
その耳の詰まり感で、なんとなく、そのおじちゃんが来たのかなと思ったんです。
そして、思い切って尋ねました。
「◯◯のおじちゃんですか?」って。
すると、「はい」の方に10円玉が動いたんです。
そして、「どういしてここに現れたんですか?」と尋ねました。
「お墓まいりをしてほしい。」と、10円玉が動きました。
私はお墓がどこにあるかも知りませんでした。
命日も覚えていませんでした。
お葬式には行きましたが、あまりにもショックで、その場面しか覚えていません。
そして、どこにお墓があるのか聞きました。
崖の近くにあり、木の下だとのこと。
場所は隣町のどこそこと言われ、お参りする日にちまで言われました。
お参りする時間は聞きませんでした。
そして、指定された日にお墓参りをしに行きました。
一人で。
母にも伝えました。
その日は母は仕事が休みではありませんでした。
母もお墓の場所までは知りませんでした。
隣町まで電車で行き、お墓参り用の花を駅前の店で買いました。
教えられた方向にてくてくと歩いて行きました。
すると、本当に言われた場所に墓地がありました。
結構たくさんのお墓があり、全部見て回るのは無理かなと思って辺りを見回すと、木が1本ありました。
「確か木の下だと言われたよな」と思って、そこに歩いて行きました。
すると、線香の煙。
「さっきまで、ここでお参りをしていたんだな」という感じでした。
お墓を見ると、おじちゃんの名前がありました。
崖というか石垣のそば。
高い場所にある墓地だったんです。
指定された日は法事の日だったようです。
コックリさんをしていた時におじちゃんに言われたんですよね。
「うちの娘を頼むよ。」と。
でも、学校も変わり、家庭の事情というか親戚のせいというか、転校先でいじめにもあい、その後、進む道も変わり、別の高校に進学し、私は看護学校で隣の県に行き、その3年間もなかなか大変で、就職してからも仕事を覚えるのに色々と大変だったので余裕が無くなり、交流が無くなっていきました。
そして、幼馴染は30手前で病気で亡くなってしまいました。
後悔ですよね…
私がもっと力量があって、心に余裕があったなら、付き合いも続いていたのかもしれません。
おじちゃんとの約束を守る事ができなかったので、今でも後悔しています。
(私、ちょっと霊感が強い方なんです。2000字のホラーというお題があったので書いてみました。1300字くらいしかないですけどね。)