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伝統芸能を継承するってどうゆうこと?

今回は、伝統芸能を伝承するってどうゆうことなのか具体的に考えてみました。
写真の中央の男性は何をしているのでしょうか?三味線歴50年以上のベテラン三味線奏者です。しかし三味線は持っていません。第5回ときめきコンサートの民謡みんなでやってみようというコーナーでの1コマです。
三味線歴3年程の子どもや大人がみんなで、新潟甚句と佐渡おけさに挑戦するというコーナーです。新潟甚句から佐渡おけさに移るときは三味線の真ん中の糸を1音上げる必要があります。6人の音がぴったりあったか確認しているところです。普段は出番前に舞台裏で音合わせをしますが、連続で弾く場合はステージ上で音合わせをします。音合わせは難しく95%まではぴったり合わせられるのですが残り5%が、なかなか初級者には難しいです。音が合わないと2重奏、3重奏に聞こえてしまいます。それを防ぐために必ず初級者の音合わせは舞台裏でベテラン奏者がチェックします。
当然ですが、ベテラン奏者も自分の演奏もありますから時間に余裕はありません。
こんなとき初級者の音合わせチェックは何よりも優先します。そして自分の音合わせはそのあとです。だから歩きながら自分の音合わせをすることもあります。でも私はそれが伝統芸能の継承だと思うんですよ。ベテラン奏者もスタートは初級者で同じようにしてもらってきたのだと思います。そうやって初級者を育てることに目が向けることが伝統芸能を継承するということなんだと思います。ぜひ初級者の子ども達の演奏をお聴きください。

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