UNRWA保健局長 清田(せいた)明宏さんの講演会へ①
先日、駒込平和教会で開催されたUNRWA保健局長の清田明宏さんの講演会に行ってきました。
実際にガザで医療活動をされている方のお話を聞くのは初めてのことでした。
聴講しているのは、マスコミ関係者が多かったです。
講演会で聞いたお話について、いくつか書きたいと思います。
「この子どもさんの写真を見て、何か気づくことはありますか?」
正直、私は分かりませんでした。
すると清田さんはこんなお話をされました。(以下は一部引用と要約です。)
「ポリオを受けているこの女の子はすごく良い格好をしてるでしょう?着飾っている。それが非常に目についたので、同僚と共に「なんで良い格好をしてるんですか?」とお母さんたちに聞いたんですね。すると、戦争が始まって以来、初めて爆撃の心配なく家族全体で揃って外を歩けたと言うんです。非常に温かいお言葉なのか、泣いた方がいいのか分かりませんけれども。非常に厳しい状況でもワクチン接種に来る。ガザではポリオは麻痺を起こす病気と言われているけど、ワクチンが効くことはみんな知っている。防げる麻痺を起こしたら私の責任だから接種に来ると。衛生状態が悪いので、肝炎など他の病気は広まっているけども、ポリオは防げるので来る。子どもの将来のために来た、と言って。
お正月なんかは私たちも一族郎党集まって着飾って会ったりしますよね。子どももニコニコニコニコしていた。そういうのも嬉しいような、悲しいような感じですよね。」
「ポリオの集団接種を行う時間だけ爆撃が止むんです。朝6時から接種を始めて、14時に接種が終われば、また爆撃が始まり朝まで続く。そんな状況なんですね。ポリオをやってない地域では空爆が続いている。」
ポリオの接種に関わっていらっしゃる医療関係者の方もテント暮らしの方がほとんどとのことでした。みなさん家を破壊されて何度も移動ささていたり、苦難がありながらも医療支援を続けておられるそうです。
この講演はYouTubeのアーカイブにありますので、ぜひご覧ください。