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課長、副業を始める?

働き方改革というやつで、うちも管理職を含め帰宅時刻は早くなり、かつ業務上支障がないことを前提に副業も認められるようになってきた。
人的資本の成長という意味で考えれば、自社の知識しかなく、自社の文化に染まって、自社以外に生活の基盤を持たず、自社での評価しか知らない従業員ばかりの会社に活力は生まれない。

副業を容認することのリスクは情報漏洩、他社への転職、労務管理上の問題といったものがあるが、伝統的な日本的企業(JTC)において副業を許さない最大の理由は要するに、従業員は自社のために滅私奉公すべしという経営者の伝統的ご都合主義的思考に基づくものでしかない。

転職されるリスクという発想自体に問題がある。人的資本経営とは要するに人財市場と企業の関係において、人財市場から企業が人的資産の効率的運用を託されたという発想に基づくものである。自社で人的資産を十分に活用できないのであれば、それを人財市場にお返しするのがスジというものであって、理由もなく企業が独占することなど許されない。
日本企業は株主から預かった金融資産の運用を託されているにもかかわらず、これを自分たちのものとしてしまう傾向があるが、人的資産においてもまさに同様の発想がはびこっていると言える。

人的資本を自社に預けることが、他社に預けるよりも効率的に成長させられるという自信があるなら転職を恐れる必要はない。資本と企業の関係はお金だろうが人だろうが変わらないのである、自分たちに預けることが良い事だと市場に訴えかけこれを募り、正しく運用、成長させることができるかどうか、ただそれだけである。

というわけで、最近転職サイトに登録し、副業先を探しているわけだが…英語ビジネスレベル以上がMUSTになっているケースが多い事(涙)。そんな中、珍しくヘッドハンティングの通知が来ていた。「あなたの能力をフルに発揮したくなるべき仕事です。悪いやつをやっつけます。即金、時給140,776円」ヘッドハンター名:アモグナス。
これ、絶対ヤバいやつじゃん!日本語おかしいし、そもそも外国人の名前だし(笑)。無視して削除…と、削除ボタンをクリックする寸前に頭の中が暗くなる、立ち眩みのようなこの感覚は、なんであろうか。意識が急速に遠のく。削除ボタンをクリックすべき右手は、いつの間にか承諾のボタンをクリックしていたことに気が付くこともできないまま、視界は闇の底深くに落ちていく。

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