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SMELLMAN IS DEAD:8

SMELLMAN IS DEAD
託された生命

(……ここは? ……ここって?)
君以外の自我だよ。君は自我を失い、固有の形も失った。
(世界が見えていると言うことは、まだ生きている?)
意識は鮮明のようだね。君は候補生の一人に寄生しているんだよ。
(寄生、か……。俺の意識は外に出せるのか?)
今は焦らないことだ。候補生はさながらスメルマン2世
有識者はSMELLMAN 2NDと表現するそうだよ。
(へえ、2世ということは俺の跡継ぎができたのか)
(コイツもさ、やがて俺みたいに)
(生活臭を感じ取って、苦しい思いをするのでは?)
或いは、そういう運命かも知れない。
しかし、臭気を察知して達観することこそが最大の目標。
スメルマンで在りながら、
スメルマンに打ち勝つ精神を育むことが期待されている。
(スメルマンVSスメルマンかあ)
(俺はどの時点で諦めてしまったのだろう?)
汝に問う、汝はスメルマンの外側から彼を追うか?
あくまでも汝はスメルマンの内側から彼を追うか?
(こ、この期に及んで選べるのか?)
(仮に外側だったとして、俺の自我はどこに紐付けされるんだ?)
外崎六郎の親友か、恋人か、はたまた家族か。
可能性のある自我に寄生することは可能だと論じておこう。
(トノサキロクロウっていうのか、2世くんは)
(恋人という選択肢は論点がずれてくるな)
(友人という立ち位置は気安くていいけど)
(家族の言葉はダイレクトに刺さりそうだ)

外崎六郎と家族関係になったスメルマン。
父親か長兄かで悩んだ挙句
長兄の立ち位置からスメルハラスメント問題に立ち向かうことに。
家族の指摘なら受け容れるのか?
私的な領域に入られることに拒否感を覚えるのか?
対話の前から対話が始まる。外崎六郎編、開幕!

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