B@CK HΦME S3:03
PARMA・PARCOの会話 プロローグ
コ「アハハハ、アタシら架空の人物なんだね」
マ「いいじゃん!
そう言う事にしておこうぜ。
この物語は創造神が紡ぎし寓話」
コ「なるほどねぇ
あー、さっきのアレは
アタシらを神にたてまつる為の儀式だった訳だね?」
マ「モチベーションが上がっだろ?
神通力でタッチペンを操ってやる!」
コ「神通力の無駄遣いはヤメな!
イマジネーションの方に使いなさいよ」
マ「とにかくだ、神の視点が
なんぴとたりともヒトを殺めないと宣言したんだ。
それは絶対遵守の鉄の誓いだろ」
コ「鉄の誓い……言うなれば、神との誓い?」
マ「そうだな、お天道様はいつだって俺達を
優しく、時に厳しく、見届けていらっしゃるぞ」
コ「シナリオ通りにペンを動かすなら……」
マ「最初に書くべきは
稲川京の取り調べからか。
袋熊豪州 Gousyuu Fukurogumaみたいな
強引で力任せな刑事が
稲川の胸ぐら、ゆっさゆっさ、させちゃおうかな?」
コ「ええー!
アタシ、そんな暴力に、はんたーい!」
マ「おおー!
オレ、その意見に、さんせーい!」
MLL:無頼漢と英国紳士
「吐けえー! 吐け吐け吐けえー!
お前だろおー! やったのは、お前だろおー!」
某県某市 南署
眉毛の太い大柄な刑事が
椅子に座していた人物の胸ぐらを掴み、上下に激しく揺さぶる。
「ちょっとクマさん! やり過ぎですって!
こんな取り調べ、今時流行んないっすよ!」
若い刑事がクマさんと呼ばれる無頼漢をいさめる。
「流行る流行らないの問題じゃない!
こいつはなあ、善意につけ込んだ悪魔なんだよお!」
「すみません……先輩は熱血漢なので
被疑者は皆一様に社会悪なんです……」
固い表情のまま、しおれた花の様になる被疑者の男性。
「黙秘権ってやつか? 好きにしろ!
警察は優秀だ。必ず貴様の尻尾を掴む!」
「取り調べ中、失礼します!」
捜査に出ていた刑事が入室する。
「変調を来たした女性の部屋でこんな物が……」
「色紙?」に、しては色味が淡い。
「三浦刑事、ご苦労様です!
この紙を鑑識に回すのですね?」
三浦刑事、うなずいて……
「目ぼしい証拠品は取り敢えずこれだけです。
鼻を近付けてみて下さい。何か感じませんか?」
若い刑事が鼻孔をひくひくさせる。
「(スンスン)……優しい香りですね。
これが被害者の変調と何か関係が?」
「可能性としては、これじゃないか、と」
カバンから、レポートの様なA4用紙を取り出す三浦刑事。
「か、化学物質過敏症……?
にわかに事件のきな臭さも、鼻孔に迫って来る様だ」