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SMELLMAN IS DEAD:1

SMELLMAN IS DEAD
スメルマンイズデッド

スメロイド・ダークマン
通称:スメルマンはシナリオライターであり
彼の書斎は、独特の臭気が漂っていることに気付く。
最初の原因はペットボトルのダストボックスだった。
明らかにそこから外に異臭が放たれていることが判明。
速やかに階下に降ろし、洗浄して
リサイクルセンターに持って行くも
書斎の淀みは消えてくれない。

次の臭気の標的は仮眠に使用する大きな枕だった。
彼は使っている自身のシャンプーに嫌疑をかけた。
シャンプーの商標は避けるが、そこ以外に疑いの余地はない。
43歳にして、大加齢臭があるならまだしも
自己の加齢臭を加齢臭として捉えることなど可能なのだろうか?
ちなみに、今夜も彼は髪を洗った。
洗い晒しだから臭気がぷんぷんする訳でもなし
当ては外れたかのようにも思えたが
しかし、枕に近付くと、幻ではない臭気が辺りを支配していた。

かつては、臭気っているかも知れない……
臭気っていたらどうしよう……が彼の中の病理だった。
臭気う=におう 
臭い球菌が多数発生するイメージ

今、は臭気を直にキャッチできるようになってしまった。
これでは病理とは呼べない。
生活臭を普通に吸い込んでいるだけだ。
病理からは脱せそうだが、生活臭の中に埋没するのは御免だ!
彼は臭気の病理に悩む二人の人物と意気投合する。
ミセスオーデコロン(奥出虎龍)ドルガバ至上主義者
エクニカオリ   (江国花折)柔軟剤の愛用者
三人は失敗談を共有しながら
生き易い未来を投影しようと努めた。

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