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B@CK HΦME:08

割引あり

『29:動画サイトに活路を見出す』
VitamineCstarZに二曲のシングルを書き下ろした海堂は、
コピリミクスの最初で最後の課題である
大原櫻子の弦楽曲「ちっぽけな愛のうた」と、
supercellの鍵盤曲「告白」を
手掛けている事は先に記した通りだ。
「最後の」と断ったが、二曲の録音が上手く行こうが、頓挫しようが
このプロジェクトに関わったメンバーは、
一度現場を離れる契約になっている。
男性Take 女性Takeと言う新説を唱えた者が居て
性別の隔たりが収録楽曲を二倍に増やす
画期的なアイデアが浮上した時もあった。
しかし、渦中の二曲は「男性歌唱」「女性歌唱」を比べるまでも無く、
後者の「女性歌唱」がより映えるというのが自明の理である。
音楽不況は避けられない状況ではあるが、代わりに動画サイトの発展が
彼らの活路になってくれるかも知れない。
(後世ではYouTuberと言う新興勢力が活躍する時代が到来する。
時代考証がやや平成末期なこの作品に、正確な西暦を付す時は
果たして訪れる、のであろうか?)
厳選とは言え、二曲限定であるので、
プロジェクトメンバーの経済的発展に寄与することは少ないと言える。
商売と言う外枠を一度、度外視して
かつての仲間、若しくは界隈の有名人と作品を仕上げることを目指した
数週間、数カ月を大切に保存して欲しいと切に願う。
「音楽推薦で大学に通った名手」椎名無花果(フィグ)
「お持ち帰り出来ないピアノ弾き」鴻峯珠莉唖(ジュリア)
「中四国で絶大な人気を誇る女性歌手」岩舘敬子(RCA)
それらしい肩書を三名に付してみたが、
それ以上に存在感があり、活躍をしてくれた名プレイヤーたちである。
フィグ がどれだけ「濃密」な音色を引っ掻き
ジュリアがどれだけ「骨太」な音色を叩き出すのかは
読者の脳内VISIONで完結する事を推奨したい。
「ちっぽけな愛のうた」「告白」を原曲と見劣りすることなく
完全再現出来た、と括れば、実力を表現するに代えられるかも知れない。
RCAの岩舘敬子に関して言えば、
限定エリア「中四国」とは言えプロのヴォーカリストである。
抜群の歌唱力、魅力的な声質を遺憾なく想像していただいて構わない。

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