
少女は戦場にて散らず#02
LOVE IS A BATTLEFIELD.
第二話「NONAME CATS」
「ドクターカジイの檸檬爆弾は解体できるようにするとして」
「他の心配、ですか?」
「ああ、生命の危険物は全て洗い出しておこう」
苺花、思い出したように
「名無しの猫たちにも注意が必要だわ!」
NONAME CATS
無学な愛子でもウワサで聞いたことのある危険物。
無所属であることをいいことに
残虐の限りを尽くす
黒い悪魔、若しくは黒い肉球だ。
内村寺市内門
UCHIMURADERA SHINAI MON
うちそんじしないもん 打ち損じ、しないもん
何か野球に関する極意書だろうか?
書いたのは意外にも外国人打者だった。
中学生野球少年団と結託して記したのだとか。
アヴェーノ・ミクス 青い瞳をしたSAMURAI.
彼は鬼神と恐れられ、球技の神と崇められる。
「内村寺市内門を書いた人ってオトナなのか?」
「ええ、貴女はチュア野球に興味はないのかしら?」
「ちょ、ちょっと専門外の分野だなあ」
「わたくしは合気道のギース・ハワードを存じ上げてよ?」
「ええー! ギース大先輩のことをー?」
大いに驚く愛子。か弱い知識人女子はどこまで博学なのだろう?
スマートフォンで兄の百田剛掌と連絡を取り
檸檬爆弾の解体方法の手引書を送信するように示唆
ボディーガードが失敗して、クライエントを護れないとか最悪だ。
蜘蛛の糸、檸檬、無名猫……
BOOK MASTERに潜むアサシンが夜に息づく。







