私の最期の先生 七話
七話 異状
murder side
最近の俺はおかしかった。神田栞と協定関係を結んだ後、自分の考え方がおかしくなってしまった。最初は『殺して口封じ出来るなら願ったりだ。』と思っていたのに、最近は・・・・・・分からない。一人モヤモヤしても時間の無駄なのに。
◇ 俺は一人、森崎の家に行っていた。神田栞から、事の詳細を聞いていたらしくあっさりと中に入れてもらえた。森崎と話しているうちに神田栞の話になった。「栞ちゃん、すごく優しいんですよ。小さい頃、栞ちゃんが男子にいたずらで叩かれたんですよ。でも栞ちゃん、笑ってその男子のこと許したんです。『多分、何か事情があって私のこと叩いたんでしょ。』って言ってて。本当に・・・・・・優しいんです。」・・・・・・へぇ。まるで聖人だな。今の姿からは考えられない。だが、納得も出来る。「それ・・・・・・なんとなく分かります。」気づいたらそんなことを言っていた。「本当ですか!?・・・・・・嬉しいです。・・・・・・あの、相沢先生。お願いがあります。」「ん?どうしたんですか?改まって。」「あの、えっと、・・・・・・栞ちゃんを、救ってほしいんです!!」