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【不定期更新】音ゲー好きがゼロから作曲をやりたいと思った話【実践編①】

始めましての人ははじめまして。けるべろんです。
前回からの続きとして、今回は実際に作曲に取り掛かっていこうと思います。というわけでCubaseを開きましょう。

↓ 前回

曲の構成を考える

さて、実際に曲を作るにあたり参考にした動画は本当に多岐にわたりますが、全体の流れという意味でそれぞれ触りを知る意味ではこちらの動画が参考になりました。

動画内ではまず「最初に曲の構成を決める」ということが推奨されていましたので、僕もその方針でやっていこうと思います(ここでいう構成というのはサビとかAメロとかそういうのの組み合わせです)。

イメージが無い状態でパッと思いつくのは正直難しそうなので、動画内でも言われていた通り既存の曲の構成をパクる方向でいこうと思います。

こちらはkaiさんの「ユニコーンガール」です。
選んだ理由はいろいろありますが、一番は好きな曲だからですね。何回も聞いてて頭の中で勝手に流れてるのでいちいち聞かなくても大丈夫なのです。

真面目な理由としてはユニコーンガールはBPM(曲のテンポ)が197とボカロ曲としてみると非常に高速で、最終的にプロセカultimateを目指している関係で参考にしとくべきかなぁと思ったからですね。また曲自体も2分少々と短いため、真似るのも楽なんじゃないかなぁという魂胆もありました。

というわけでユニコーンガールを聞いて、構成を書きだしましょう!

……

なんかDパートぐらいなかった?

ユニコーンガールのメロディは繰り返しではない部分も多く、一見するとかなりのパートを使っている様に聞こえます。しかし、概容覧からダウンロードできるinst音源を聞いてみると、変わっているのはメロディだけでコードやドラムはほぼ変化なし!というパートも見つかると思います。これらはまとめて一つのパートとして判定してしまって良さそうなので、その前提で話を進めましょう。
以下で構成を順に書いていきます。(あくまで僕がそう判断しただけであることに注意)

乙女チックな~:Aメロ
胸の奥をただ見られたくて~:Bメロ
未だにこのワンダーランドの~:Cメロ
ユニコーンガール愛に触れたくて~:サビ(2回)

ドラマチックなこの社会の中~:Aメロ
声が欲しくて~:Bメロ
ただニヒリスティックなあの世界を見た~:Aメロ
暫く、瞼を閉ざした鏡に映るのは~:Cメロ後半

ユニコーンガール愛を連れ出して~:サビ(2回)
いつかユニコーンガール愛に触れたくて~:サビ(転調)

「ユニコーンガール」kai

……これ初心者が手を出していいやつかなぁ~?

テンポとキーを決める

参考曲の構成が分かった(?)のでこれをもとに作っていきましょう。

っとその前に、構成に続いて決めなければならないことがあります。
曲のテンポとキーです。

テンポに関しては正直決め方が分からないので、適当に180にしました。
特に理由はないですが、ユニコーンガールと同じ197にすると引っ張られそうだったので、それを避けたとこは意識してます。

次にキーです。
前回紹介した動画を見ている方はご存じでしょうが、キーとは要はドレミファソラシドの種類のことです。これを変えることによって曲の雰囲気をがらりと変えることができるため、最終的にどんな曲になるかに大きく関わってきます。

今回は画面が見やすいこと、明るめの曲にしたいことからCメジャーを使おうと思います。キーの選択に関しては作りたい曲の種類で変わってくると思うので、「悲しい感じの曲作ろ~」みたいに作りたい曲の方向性が決まってる人は「キー 特徴」などで調べて合致するものを使うといいと思います。

コードを決める

ここからは前回言った曲の構成要素、「メロディ、ベース、ハーモニー、リズム」をそろえていきます。

まずはコードを決めます。
作るのではなく決めます。

もちろん自分で作ってもいいんですが、例によって初心者が自分で0から作るのは難しい過ぎるので、既存のよく使われているコードをとりあえずベタ打ちしていきましょう。

コードパッドで打ち込み──
トラックにコピペ

セール来てたので結局買ったCubase 13 Pro。こちらにはコードトラックというものがあり、コードを書き出してインストゥルメントトラック(要は楽器のトラック)にコピペするとこのようにコードをピアノロールに転写してくれます。

今回使っているコードはいわゆる「4563進行」と呼ばれるもので、日本の音楽界では非常にメジャーなコード進行です。ボカロ界隈的にはヨルシカ(n-bunaさん)がよく使っている進行、というとわかりやすいでしょうか。好きなんだ……n-bunaさんの曲が……。

ちなみにCubase 13 Proには逆の「トラックからコードを解析」機能もあるらしく、MIDIデータがある場合は好きな曲を解析してコードを抽出できます。ヨルシカだけに、「そんなことしたら盗作になるのでは?」と思われるかもしれませんが安心してください。あくまでコードというのはイラストでいうカラーパレットのようなもので、コードという決められた色のセットをどのように配置するかの部分に創作性が発生するそうです。

参考までに、4563進行ではありませんがこれは僕がこの曲を作っている際にいろいろ変えた後のコード進行です。これも元は棒線4本*4だったんですが、知らないうちにこんなことになってました。実はこれもほとんど同じ音のセットで構築しているので、判定としては元と同じコード進行になるみたいです。音楽謎すぎる。

要はその辺は心配しなくて大丈夫!ということですね。やってるうちになんか知らんものになってます。ただ、次のメロディーに関しては好きな曲そのままとはいきません。

メロディを作る

ひとまず作る前に決めるものは全部決めました。
いよいよメインとなるメロディに取り掛かります。かがみんさんの動画で言われていたように、サビなどやりやすいところから順番にやっていきます。

今回メロディで考えなければいけないのは「Aメロ」、「Bメロ」、「サビ」「Cメロ」の4種類です。この内Cメロについては多分必須じゃないので一旦おいておきます。

こちらとりあえず考えたサビです。

メロディを考える時に気を付けるのはキーの中の音だけを使うということです。というかこれを意識するだけで結構それっぽくなります。上のファイルも初心者にしては結構まともな感じになってると思いますが、これはCメジャースケールの範囲の音しか使っていないからです。

Cメジャースケールは鍵盤の白鍵しか使わないという特徴があります。
そのため初心者の僕でも(判別がしやすいおかげで)打ち込みがやりやすく、大した知識がなくとも雰囲気で打ち込んでいけます。正直単調なメロディな気もしますけど、曲っぽくなってんだから初心者としては上々です。

メロディが思い浮かばないという時もあると思いますが、そういう時は適当にキーの中の音をつなげてみたり、MIDIキーボードを適当に叩きましょう。どこかで奇跡的にそれっぽいメロディが生まれます。というか上の奴も適当に打ち込んだ中でそれっぽくなった奴を使ってるだけです。
大事なのは手を動かすことです。思いつかないからと画面を見てるだけじゃいつまでたっても進みません。小説と違ってDTMは適当にキーボード叩くだけでもそれっぽくなる場合があるので、鍵盤に手を置く価値が大きいです。脳死で叩きましょう。

そうして同様の方法を用いてAメロ、Bメロを作り、それらをつなげたものが下になります。(3分クッキング)

うんまあ初めてにしては上出来ではないでしょうか

メロディを作る際に注意点として「音域をある程度決めておく」ということが挙げられます。
シンセやピアノは聞き取りやすいのでうっかり低音まで入れてしまいがちですが、今回は最終的にミクさんに歌ってもらう予定があります。「初音ミクV4X」の推奨音域は「A2~E4」となっており、これは意識しないと結構超過してしまいます。(1敗)

ミクさんには低い音ほど声が小さくなってしまう仕様があり、これを後から編集するのは骨が折れます。なので最初から音域はできる限り絞っておいたほうが後々楽だというわけです。音域が決まってるほうが曲としての統一感もありますからね(多分)

ちなみになんですが、ミクさんにはMIDIファイルを読み込む機能があるので、ピアノやシンセで先にメロディだけ決めてしまっても大丈夫です。あとでMIDIを書き出してミクさんに渡してあげましょう。

ドラムを作る

次はリズムを担当するドラムを入れます。
BPMに対応するループ素材がある人はとりあえずそのまま使ってもいいと思います。(なくても実はCubaseの機能で素材のBPM変えれるらしいですが)

最初は簡単な「4つ打ち」ドラムにしようと思っていたんですが、参考曲であるユニコーンガールがいわゆるkawaii系の楽曲であるため、kawaii
ジャンルで広く使われているハーフテンポのドラムを打ち込むことにしました

こんな感じ

正直この部分に関してはまだなにも詰めてないので特にいえることとかないです。フィルって何?

ベースを入れる

作るのではなく入れます。
これに関してはとりあえず「ルート打ち」と呼ばれるものを入れるだけで大丈夫です。(現段階では)

ルート打ちというのはその名の通り、コードトラックで入力したコードのルート……要は一番低い音を順に入力していくだけのベースです。「そんなもん入れる意味あるのか?」と思われるかもしれませんが、ベースのあるなしでかなり聞こえ方変わるので驚くと思います。僕はビビりました。

作曲少女によるとベースは音楽における「影の主役」といえるほどの影響力があるらしく、実際やってるとこれでかなり印象変わるのが理解できます。とりあえず入れるだけ入れてみましょう。話はそれからだ。

フェードを下げる

最重要の部分です。

ここまでで曲の最低構成要素は全部そろったと思います。
んで、そしたらとりあえずMixConsoleを開いてフェードを全部脳死で「-5db」にしましょう。

下半分のつまみの大群

これやると「音が小さくて聞こえねえよ!!」と真人になるんですが、小さくなった分の音はオーディオインターフェース側で大きくすれば作業の快適度は変わりません。

フェードをいじる理由ですが、これは主に「ノイズ対策」が理由です。

DTMにおける音の大きさには許容できる上限があるらしく、これを超過するといわゆる「音割れ」といわれる状態になってしまいます。そしてこの上限というのは「0db」です。

音割れコンテンツを聞いて耳が破壊されるのは、単純に音がでかすぎるからですね。当然マゾでもなければ割れた音は不快なので出さないようにしなければいけません。そこでもっとも簡単な対策が「音を小さくすること」になります。これをやらないでmixまで進んでしまうと大変なことになるので、最初っからやっておいたほうがいいです。音量の上げ下げは後でやればいいので、とりあえず一律で下げてから「-5db」を基準にして考えるのがよさそうでした。

あと、でかい音を聞き続けるのは健康にもよくないらしいです。なのでできる限り作業は小さい音でした方がいいようですね。

このように音を加工して聞きやすくする作業を「mix」と呼び、DTMの必須科目となります。

これをちゃんとやらないとこんな感じになりかねないので頑張りましょうということで今回はここまで。

終わりに

次回更新は未定ですが、自分が使ったプラグインと、それを使ったmixについてまとめていきたいと思います。マジで音楽難しすぎるので正直なんでも手探りですけど、初心者目線での記事はどうしても少なく感じたので、ざっくりまとめてみようと思って書きました。

正直本職から見たら論外なことばっか書いてあるかもですが、そういう場合は教えてくださるとうれしいです。なぜなら僕も赤ちゃんなので。

Twitter(現X):@v0jCMRo4MIhR3gA


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