残念だが、努力なしでの友情も愛情も存在しない

何も頑張らなくても
どれだけ調子が悪かろうと
その日はたまたま優しくできなかろうと
どんな時でも自分のありのままを受けとめ
愛してくれるそんな人が居たら

なんてのは無理な話だ
どれだけうず高く積み上げた信頼も親近も
崩れ切るまではほんの一瞬だ
常に注意深く、時に壊れてしまったところはモタモタせずに補修して
そうやってたゆまぬ努力で積み上げ続ける
それが人と人との間に生まれる友情であり愛情であり、無条件で永遠を願えるものではないのだ
尊くうつるのは勘違いで、本来は自分勝手なメリットの押し付け合い
デメリットを我慢できる範囲も時間も
想像しているよりずっと短い
言ってくれた言葉も交わし合った情感も
全ては脆い脳で作られた
美しくも割れやすいガラス細工だ
生まれるプリズムは一瞬奇跡を見せたようにも思える

そのプリズムに群がっていく
それを浴びなければ内側から腐り朽ちてしまう
たまたま生じた、必然的かつ偶発的な幻に魅せられた蛾
最期に遠くに見上げるか
追憶の彼方か

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