われならなくに

テレビをつけたらたまたま、WOWOWで「12人の優しい日本人」をやっていた。三谷幸喜の本を読んでいるおりもおり、なので、そのまま見続ける。これを映画館に見に行くかと言われたら即答できないが、想像以上に面白かった。12人の陪審員達が、殺人事件の犯人の有罪、無罪を話し合って決めていくだけのストーリー。出てくる場所も、会議室のみ。(休憩でトイレにいったり、外に出たりはするが。)なのだが、主張する人の圧で無罪が優勢になったり、有罪が優勢になったり、状況がころころひっくり返る。自分がこの会議室の中にいる一人だったら、とても憂鬱な気持ちになるのだろう。けれど、ひきでみている観客の私からはとても滑稽な人たちだ。これが喜劇というものか。そして、若き日のトヨエツの役が痛快。

陸奥の しのぶもぢずり誰故に
亂れそめにし われならなくに
河原左大臣

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