戀ぞつもりて 淵となりぬる
女の監督がつくった作品は女性らしいし、男の監督がつくった作品は男性らしい。作品をみると、やっぱりそれが出るんだよね、みたいな話を、以前会社の上司が話しており、その通りだよなと私も思っていたのだが。近年、その考え方が変わってきた。友人の撮る写真がきっかけだ。彼女の撮る写真の画角や、写っている人物のシャープさは、一般にいう男性らしさとも違うし、女性らしさともかけ離れている。かわいらしい外見とは裏腹に、彼女の率直な物言いや厳しさが、対象と真剣に対峙した表出。思うのは、これも使い尽くされた感はあるけどそれでもいうなら、性別だけではなくやはり本人のものの見方、感じ方が現れてくるのではなかろうかと。
今日の百人一首は恋の歌です。
筑波嶺の みねより落つる みなの川
戀ぞつもりて 淵となりぬる
陽成院
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