まつとしきかば
うちのイッヌは毛が薄いので洋服を着せている。夏も、毛が散らないように着せている。(薄くても毛は抜け落ちる。) 小さい頃は洋服を嫌がって、着せようものなら、吠えて噛みつき、そのたびに飼い主流血の大惨事になっていた。最近はお互い大分慣れたようだ。それでもなお、彼は洋服の袖に噛みつき、すぐボロボロにしてしまう。かわいいと思って買ったのに。飼い主の思い入れたっぷりなお洋服が、すぐにダメージ加工が施される。そこで、最近ようやくひらめいた。袖をかむなら、袖なしにすればよいじゃないの。狙いが見事にはまり、今年の冬着はノースリーブ、すべて美しいままだ。ありがたい、お財布にも優しい。そして、今まで雑に洗濯機に放り込んでいた犬服を、とうとうエマールで丁寧に手洗いするようにもなった。(飼い主が。)
何が言いたいかと言うと、苦痛をとりのぞけば、お互い楽になる、思いやりもでてくる、ということですかね。さて今日の百人一首はこちら。
立別れ いなばの山の 峯に生ふる
まつとしきかば 今かへりこむ
中納言行平
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