唯一購入したドラマ
映画やドラマで「久しぶりにあれみたいな〜」と漠然と思うことがある。
昨日もそんな流れでネットで検索して、アマゾンプライムでレンタルか購入できることがわかった。
「購入は高いし、レンタルかな〜」と思いつつ、改めてアカウントにログインしてみるとなんと購入していた作品だった。
その作品が「チェルノブイリーCHERNOBYLー」だ。
チェルノブイリ原発事故の物語でHBO制作のドラマ。
このドラマを最初に見た時は本当に衝撃的だった。
何が衝撃的って事故の描写や事故後の放射線で侵されていく生活がとにかく怖い。
本当に起こったできことという怖さと目に見えない放射線の怖さ、そして人間の怖さあって、本当に当時のチェルノブイリを覗いているかのよう。
一つ一つの映像も妙なアップのシーンだったり、ピントの合わせ方だったり、不気味な音楽だったり、もうありとあらゆるシーンが恐ろしい。
ホラー映画とは全く別次元の怖さがある作品だった。
初めて見てから何回も見たいと思い、初めはレンタルとかしていたと思うけれど、あまりの作品の良さで購入したんだと思う。
何度見てもやっぱり恐ろしい。それについつい続きが見てみたくなる。
1話80分くらいあって、それが5話まであるから全部見ようとすると結構長い。
それでもなんだかんだ二日間くらいでまた一気に見返してしまった。
一つの事故をきっかけに多くの人の命や人生が奪われてしまったあの絶望感は本当に恐ろしい。
そして、どの登場人物にも自分を当てはまてしまう。
「もし、この人の立場が自分だったら、」「もし、このようなことが自分の身にも起きたら」と考えるととてつもなく恐ろしい。そして怒りもしないようなことが起こるのが人生なんだと改めて実感する。
このドラマでさえ絶望的な、本当に世界が終わったような状況なのに当時の当事者たちはいったいどれほどの恐怖を味わって、どれほどの悲しみを、そしてどれほどの苦労を味わったのだろう。
そのことを想像するだけで恐ろしくなる。
何が正義がわからなくなる。ずっと色々なことを考えてしまう。
あのような事故が起きて果たして自分はそれでも理性的に生きることができるのだろうか?いったい放射線を浴びてしまったらどれほど辛い痛みなのだろうか?
社会主義とは?原発とは?人間とは?
考えてたらキリがないし答えなど出せないのだけれどそれでもこのドラマは誰しもがみた方がいいと思う。
そして、このドラマの主人公である事故処理を指揮したレガソフ博士ははじめ、多くの人たちが本当に命をかけて今の状況までに処理を進めた人間の力は改めてすごいものがあると感じる。
もちろん、事故を起こし、自然を破壊したのは人間であって、人間という生物が自分勝手で愚かなのには変わらないのだけれど、その反面、人間は窮地からの復興力とか正義感、チームワークというすごいものも持ち合わせているのだと感じることができる。
また、このドラマを見返す時がくると思う。
購入して本当によかった。
”ゲームオーバーは運ゲー、それが人生”