ハリーポッターの映画から学ぶこと
ずいぶんと前回の投稿からあいてしまったが、ここ数ヶ月というもの私はハリーポッターの世界に魅了されたらしい。
日本語版ではあるが書籍も一巻から最終巻の七巻、呪いの子、ハリーポッター裏話もすべて読破した。これほどまでに作品の世界観にのめり込んで読める本というのはなかなか久しぶりだった。
私はあまり文学は好まないほうなのだが、その理由の一つには作品の世界に入り込めるまでに時間がかかるというのもある。ハリーポッターも読み始める前の印象はただただ長いということだ。だが世界中で人気の作品だし、周りにも読んでいる友人は多くいたので教養として読んでおこうというわけで読み始めた。実は過去にも一度読んだのだが、いろいろと忙しい時期と被って途中でやめてしまった。途中から読み始めるのは前作の内容を思い出したりするのに少し苦労した。
原作の小説を読み終わった後はアマゾンプライムビデオの無料体験を利用して映画版もすべて見た。これは課金もしたのだが映画の20周年記念の「Return to Hogwarts」も見た。実に感動的な作品だった。これほどまでに気に入った作品というのは人生で初めてかもしれないというほどだった。
ハリーポッターの物語が好きというのもあるのだが映画版では演じている役者の成長のようなものもある。ちょうど後半の作品はハリーらホグワーツの生徒を演じている役者たちは自分と同じ年ごろであり、彼らの様子に自分もかなり考えさせられるところもあった。物語としては原作版のほうが深みがあっていいのだがやはり映画版も別な良さが本当に多くある。
「Return to Hogwarts」での様子が特に自分にとって感動的だあった。第一作では10歳くらいの子役がおそらく今30歳過ぎであろうか?その歳で再開を果たすのだ。そこでは彼らの本当に深い絆のようなものも感じた。そこでは各々の作品に込めた思いのようなものも語られるのだがそれもまた本当に良かった。なんというか、共感できる部分がすごく多かった。特に印象に残っているのはルーナラブグッドを中心とした「変わり者(outsider)」について語られたパートだった。自分もかなり変わり者とされる方でなんだかあれを見た後は気が楽になった気がした。
他にも個人的に衝撃的だったのが主役を演じたダニエルラドクリフやロン役のルパートが「学校は苦手だった」「友達は少なかった」と言っていたことだ。僕の印象では俳優というのは友達も恋人もいて人生順風満帆という人たちのイメージだった。でも彼らは僕と同じように友達がいないと悩んだり居場所がなくて悩んだりしていた。僕はそれに特に感激した。ハーマイオニー役のエマはまた別の理由だが撮影中に思い悩み、ハーマイオニー役降板も考えたほどだったらしい。詳しく気になる方はぜひ本編を見てほしいと思うが、なんだか僕の心の中ではハリーポッターの映画の中の登場人物は決しておとぎ話の中の人たちなのではなくて、自分と同じような人たちなんだなと感動した。10代という若い俳優や女優の人間としての成長と物語とを結びつけることであの映画は単なる書籍の映像化という点以外の魅力をおおいに秘めた作品になっているのだと思う。