ワーママ歴8年の私の考えるファミリーサポートセンター事業のメリット・デメリット
働きながら子育てをしていく上で、家族やあらゆる制度の手助けが不可欠。
共働きで子育てをしてきた我が家も、さまざまな手立てを考えながら、仕事と家庭の両立に試行錯誤してきました。
今回はその中でも、『ファミリーサポートセンター事業』について自身の経験を踏まえてご紹介したいと思います。
ファミリーサポートセンター事業とは
ファミリーサポートセンター事業は、子どもの預かりや、送迎などを地域で助け合う仕組みとして生まれた活動です。
特徴としては、以下のようなものがあります。
①実施主体は市町村
元々は現在の厚労省の構想で始まり、現在は各市町村や、市町村が委託した団体が事務局を運営しています。
②相互互助活動
援助を必要としている人(依頼会員)と援助する人(提供会員)が会員となって、事務局が依頼に基づいて会員同士をマッチングする、地域の相互互助活動です。
③有償ボランティア活動
提供会員は指定の講習などを受講したボランティアの方々。
自治体によって異なりますが、1時間につき数百円~1000円程度の利用料がかかります。
他にも、車を使用した場合のガソリン代や、食事を提供してもらった場合の実費などが必要となる場合があります。
利用の仕方
各自治体の事務局に会員登録をします。
私の住む自治体の場合、年に数回会員を対象とした研修が行われており、そちらに参加することで会員登録ができます。
預かりなどの依頼をしたい場合は事務局に内容を伝えると、ニーズに合った提供会員を紹介してくれます。
その後、依頼会員と提供会員で事前の打ち合わせをしたうえでマッチングすれば、援助が開始します。
利用料は依頼会員が提供会員に直接支払うことが多いようです。
※自治体によって運用が違う場合もあるかと思いますので、詳細はお住まいの自治体にお問い合わせください。
我が家の利用状況
我が家の基本情報
これまで依頼した内容
①保育園に迎えに行ってもらい、提供会員宅で預かり
基本は両親どちらかが送迎を担っています。
しかし、ごく稀に遠方への出張などがあった場合、どうしても保育園のお迎えの時間に間に合わないことが予想される場合にファミリーサポートに相談。
提供会員さんに保育園に迎えに行ってもらい、そのまま提供会員さんのお宅で預かっていただいたことがありました。
お迎えの時間の都合で難しい仕事にも参加することができ、助かりました。
②親の用事の際の預かり
現在は短時間のお留守番ならできるようになりましたが、まだ子どもたちが小さかった頃は、前もってわかっている私の受診などの用事の時に1~2時間ほど預かっていただいたこともありました。
子二人が待合室でじっとしていることが難しかったので、こちらもとても助かりました。
③第2子出産時の第1子の送迎
祖父母等がいないため、産褥期の体力で多動な2歳児の送迎ができるか不安でした。
結果的には出産がGW期間にも重なったりしたことで家族で対応できたのですが、夫が万が一仕事を休めない場合に備えてお願いをしていました。
④習い事などの送迎
長男が1年生になった際、平日の習い事をはじめました。
まだ一人では通うことができず、両親が仕事が終わってからでは間に合わない時間帯であったため、提供会員さんが学童から習い事までの送りをお願いしています。
(迎えは親が仕事終わりに習い事に直接行くという形です)
こちらは現在も継続しており、おかげで共働きながらもなんとか習い事を続けることもできています。
ファミリーサポート事業のメリットや向いている内容
①地域の見守りを感じられる
これまで何人かの提供会員さんと接してきましたが、皆さん本当に温かく子どもたちを見守ってくださいました。
我が子の好きな音楽のCDを送迎の車内でかけてくださったり、少しやんちゃが過ぎてご迷惑をおかけしたときも、「怒らないでやってね」と優しく声をかけて下さり、一緒に成長を見守ってくれました。
同じ自治体に住む人同士の助け合いなので、地元に我が子を見守ってくれる人がいる安心感が得られます。
地元を離れ、都心で子育てする私の知り合いは、特に差し迫って預けなければならない用事がない時も、今暮らす街に自分たちのことを知っている人が欲しいとの思いから、たまにファミリーサポート事業を利用すると話していました。
「〇月〇日〇時から用事があるので預かってほしい」
という、ピンポイントで単発の依頼は比較的調整してもらえる気がします。
ファミリーサポート事業のデメリットや向かない内容
①突発的な依頼には対応しづらい
前述のとおり、依頼にあたっては事務局が提供会員を探す時間が必要になります。
また、援助をお願いしたい日までに双方で事前の打ち合わせを行う必要があるため、
「明日急用ができて預けたい!」
という事態への対応は難しいと思います。
②提供会員の裁量に左右される
提供会員さんは、ボランティアの方々。
プロの保育士だとかベビーシッターだというわけではないので、子育てのとらえ方、や子どもの関わり方も様々です。
(中には保育士資格を持った提供会員さんもいらっしゃいます)
例えば、我が家の場合、長男がやんちゃすぎて最初にお願いしていた提供会員さんは援助できる自信がないと不安を語られていたこともありました。
しかし、その後担当された別の提供会員さんは
「全然大丈夫でしたよ!あっはっは」
という感じの方で、特に問題なく活動してくださっていました。
③長期にわたる依頼は継続が難しい場合がある
「毎週〇曜日に送迎をお願いします」
というような継続の依頼は、なかなか継続して担っていただくことは難しいと感じています。
というのも、提供会員さんはご高齢の方も多く、ご自身やご家族の体調不良などからお願いしている日に対応が難しくなったりすることが何度かありました。
我が家の習い事の送迎は3年目になりますが、上記の理由で現在担当されている方が続けられなくなることが続き、現在担当されている方は4人目になります。
週2回ある送迎のうち1回はどうしても都合がつかなくなり、結果的に、習い事の方を調整し、土日に親が送迎することになりました。
向き不向きはあるけど、支えになる
ファミリーサポート事業は基本的に助け合いの互助活動ですので、
制度やサービスと違い、恒常的なニーズを支える活動というよりは、単発の活動や、地域の見守りと言った情緒面を支える活動に向いていると感じます。
とはいえ、祖父母等の助けの得られない共働きの我が家は、これまでたくさんの場面で支えられてきたと感じています。
子育てを支える一助にはなるかと思います。
ご相談は各自治体のファミリーサポートセンターまで。
※参考 子ども家庭庁HP